8月の米国株は不調だったが、ここに来て3日連続で上昇した。これは今年3月以降最大の上げ幅だ。
昨日の株価上昇の一つの要因は労働省が発表した7月の求人件数は6月より338件減少し880万件だった。これは2021年3月以降で最も低い求人数だ。 求人数が減少したとはいえ、失業者数580万人を大きく上回っているので労働市場は強い。しかし金利上昇の影響で、減速感が出始めたというところで、債券利回りが低下した。
債券利回りの低下は通信サービス、裁量消費セクターなど成長志向セクターの株価を押し上げた。個別銘柄ではグーグルとの提携を発表したNVIDIAの株価が高値引けした。
WSJによると今年ハイテクセクターの株価は42%上昇し、市場全体(S&P500)17%を大きく凌駕している。
投資家の中には出遅れセクターへの買いが入るとみている人もいる。
今週は木曜日に発表される個人消費物価指数や金曜日の雇用統計と金融政策に影響を与える経済データの発表が控えている。
景気の程よい減速とインフレ鈍化が確認されると株価は上昇し、8月の負け分を取り戻す可能性が高そうだ。