金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ChatGPTからの回答はPC経由よりもスマートフォン経由の方が早い?

2023年08月24日 | デジタル・インターネット
 時々ChatGPTを使っています。
 今のところ一番の利用目的は「在留外国人への日本語レッスン」の教材作りです。
 かなり日本語ができるようになった外国人の方でも苦労するのが「尊敬語」や「謙譲語」です。私の個人的意見は「尊敬語や謙譲語は、話し手(自分)と聞き手(相手)の上下関係を重視するところから使われる表現方法だけれど、関係はフラット化する傾向にあるからそれほど拘ることはない」というものです。
 しかし日本語検定試験では敬語に関する問題が出題され、苦戦する受験生が多いので、レッスンを希望する外国人の方が多いのが実情です。
 そこでChatGPTに「小売店が顧客に対してよく使う尊敬語と謙譲語の文例を15づつ提示して欲しい」などというプロンプトを送り、参考例文を得ます。
  その中に「ご来店いただき、ありがとうございます」という文がありました。これは正しい場合と間違っている場合があります。「いただく」というのは貰うの謙譲語で自分が主語の場合にへりくだった表現として使います。しかし相手が主語の場合は、相手がへりくだることになるので誤用だそうです。
 相手が主語の場合は「ご来店くださり、ありがとうございます」というのが正しいようです。なぜなら「くださる」はくれるの尊敬語で相手がものや行為を自分に与えるときに使います。
 ただしこの区別を現代の日本人がどれ位正確に使い分けているか疑問です。
 ですからコーパス(言葉のつながりのデータベース)をベースにしたChatGPTでこの程度の誤用?があるのは自然なことだと思います。
 あるいは将来的には「ご来店いただき」はいつでも正しいなんて時代がくるかもしれません(これはまったくの私見)。
 話がそれてしまいましたが、このプロンプトは総てスマートフォンのアプリから行いました。なぜならPCのブラウザから質問しても反応が悪いからです。
 どうしてアプリからの反応は良くてブラウザからの反応は悪いのか?
 たまたま私の環境だけで起きていることなのか?たまたまここ数日のことなのか?
 それは分かりませんが、ChatGPTに聞いてみると次のような回答が返ってきました。
「スマートフォンアプリがPC経由よりも早い理由は、いくつかの課題が考えられます。は、スマートフォンアプリがクラウドベースのサーバーとの通信を最適化している可能性があります。に特化して最適化されており、リソースの効率的な利用が行われていることも影響しているかもしれません。 。
ただし、具体的な理由については開発側の詳細な情報が必要となるため、一般的な中断に過ぎません。もしご希望であれば、具体的なアプリや状況に応じたアドバイスを提供することも可能です。」
 「ChatGPTで使える日本語を学ぶ」というKindle版を書いた私としては、ブラウザでもサクサク回答を行って欲しいのですが、しばらくは様子をみていようと思います。
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ジェロントロジ―(老年学)の箴言集④~「人間は現実からしかスタートできない」

2023年08月24日 | ライフプランニングファイル
 「人間は現実からしかスタートできない」というのは、著名な経営学者ピーター・ドラッカーの言葉です。ピーター・ドラッカーは「未来を語る前に今の現実を知らなければならない。人間は現実からしかスタートできないのだから」と述べています。
 私が拙著「ライフプランノートを作る」で強調していることも、まず金融資産や自分の知識・経験あるいは友人などのネットワークといった無形資産を棚卸することです。
 こうして自分の現実を把握しながら、自分のやりたいことを明確にしていくのが、ライフプランの作成です。ライフプランは「戦略」です。その「戦略」を実現するために下位概念の「作戦」や「戦術」が存在します。
 現実に立脚しない戦略は夢物語であり成就することはありません。
 「知能の現実」ということを考えると、過去の学習や経験に基づく「結晶性知能」は60歳位まで上昇を続け、それ以降もほとんど低下しないと言われています。一方もう一つの知能である「流動性知能」~経験に依存しない問題解決能力などは、年齢とともに衰えていきます。
 年をとっても比較的当てにできるのが、「結晶性知能」ですが、その水準はシニアライフが始まる時点で決まっているということができるでしょう。それが現実なのです。
 人間は現実からしかスタートできないのですが、その現実は長い間の経験や努力の集積なのです。
 良いシニアライフを送ろうと思うのであれば、若い時から知性・体力・人脈・経済力などを充実していかないといけないということです。
 ちまたに見かけるシニアライフに関する本は、楽観的なものが多いと私は感じています。それはおそらくある程度成功した人が自分の体験をもとに本を書いているからだと思います。
 元気を貰うという点では参考になりますが、一人一人のライフプランを作成する上でどれ程役に立つかはわからないと思います。
 人間は現実からしかスタートできないのであり、その現実は自分で洗い出すしかないからです。
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在留中国人の方の日本語レッスンが増えています

2023年08月23日 | うんちく・小ネタ
 地元でボランティアとしての日本語レッスンを始めて2年近くになりますが、最近在留中国人の方で日本語レッスンに来られる方が増えていると感じます。
 在留目的、日本語を学習する目的は様々ですが、デジタルアーツ関係など日本が得意とする分野の勉強のために来日する人も増えていると思います。
 コロナ騒動中は来日しても対面での日本語学習には及び腰だった人たちが日本語学習に向かっているということもあるでしょう。
 また学習目的で日本に来ている中国人の方の中には経済的に余裕がある人がいる(たとえばデジタルアーツ関係の学校の研修旅行でカリフォルニアに行ったりしている)なあ、と感心することがあります。
 日本に来る中国人というと、観光旅行の話が話題に上りますが、ビジネスや勉強のために来日する人も多いと思います。私達が使っている文字は中国から入ってきたもの(ひらがなも漢字から作られました)ですし、熟語を通じて我々の行動指針になっている倫理規範もあります。
 若い中国人の方々と共有している熟語や格言あるいは漢詩の話などをしながら、日本語レッスンを行うのは楽しいひと時です。
 そして密かになぜこの時期に日本語を学ぶ人が増えているのだろうとその理由に思いを巡らすのも、知的好奇心をかき立てる作業ですね。
 もっとも日本語を学ぶ中国人が増えているというのは、私の身の回りに起きている現象に過ぎず、全国的なトレンドは分かりませんが。
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アマゾンから本(ペーパーバック)を出版しました

2023年08月22日 | ライフプランニングファイル
 アマゾンから紙の本(ペーパーバック)をオンディマンド出版しました。内容は以前電子本で出版したものと同じです。出版した理由はこの秋にある学会のシンポジュウムでパネリストとしてジェロントロジ―(老年学)について話をすることになってるのですが、資料として拙著を紙にしておこうと考えた次第です。電子本は読まない、という人もいそうですので。
 もう一つの理由はこれを機会に「アマゾンでペーパーバックを出版する」手順を確認しておこうと考えたからです。
 手順として一番大切なことは「もし電子本の後にペーパーバックを出版する予定であれば電子本の原稿を作成する時から紙の本の仕上がり(特に本のサイズ)を決めておく」ということでしたね。
 この本は図やグラフが多いので原稿をA4で作ったためA4のペーパーバックになりました。紙の本としての体裁を考えるともう少し原稿を小さいサイズにした方が良かったと思います。後知恵ですが。




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中国の40年におよぶ成長ブームは終わった

2023年08月21日 | ライフプランニングファイル
 先進国経済がコロナの後、回復基調にあるのに較べ、中国経済は苦戦している。中国経済の苦戦はかなり前から明だったが、先週不動産大手の恒大が米国で破産証申請をしたことや薄利多売で売上を伸ばしてきた碧桂園Country Garden の破綻懸念が噂されるなど、中国経済に関する悪いニュースは投資家のみならず一般の人々の耳目を集めている。
 WSJはChina's 40-Year boom is over. What comes next?「中国の40年におよぶ成長ブームは終わった。次にくるものは?」という記事を掲載していた。
 中国の不動産業の崩壊と経済成長鈍化の予想は、しばしば30年前の日本のバブル崩壊に例えられる。しかし中国のバブル崩壊がアメリカに与える影響の大きさは日本のバブル崩壊の比ではない。
 その第一の理由は、中国の経済規模の大きさや米国企業の中国への売上依存度の高さだ。つまり中国経済の著しい停滞は米国企業の売上高減少と企業の株価下落につながる。
第二の理由は、経済成長の鈍化による国民の不満を逸らすため、習政権が国内では抑圧的な政策を採り、対外的には高圧的な政策を採る可能性が高いと予想されることだ。
 対外的な高圧的政策としては台湾に対する緊張が高まるだろう。
 ただ長期的に見ると経済規模の点で中国が米国を凌駕する可能性はかなり遠のいたといえる。
 中国の不動産バブル崩壊とその後の景気低迷は日本にも大きな影響を及ぼす。その影響は米国が受ける影響よりはるかに大きい。
 今米国の株式市場では、中国経済の鈍化が株価に与えるマイナス影響について色々な意見が出ているが、日本の株式市場はもっと大きな影響を受けることは間違いない。それは日本経済の中国依存度の高さとある種の海外投資家は、日本株を中国投資の代替として買っていた面があると考えられるからだ。
 日本株の頭は重くなるだろう。
 WSJの記事のポイントを紹介しておこう。
  • 経済危機問題の専門家コロンビア大学の歴史学教授Tooze氏は「我々は経済史上最も劇的な軌道のギアチェンジを目の当たりにしている」と述べている。
  • 1978年に鄧小平が「改革開放」を始めて以来、中国は景気循環に逆らい一貫して成長路線を走ってきた。この間中国の一人当たりGDPは25倍に増え、8億人の人々が貧困層から脱却した。
  • 中国の経済成長を牽引したのはインフラ投資や不動産投資など固定資産への投資で、2088年から2021年の間のGDPに対する固定資産投資比率は44%に達している。これは世界平均の25%や米国の20%に較べて非常に高い水準だ。
  • しかし過剰なインフレ・不動産投資は壮大は無駄な投資を生んでいる。中国の西南財経大学の調査によると「中国都市部のアパートの約1/5または少なくとも1.3億万戸が2018年には空室だったと推定される。
  • 中国の最も貧しい省の一つである貴州省は1,700以上の橋と11の空港を誇っている。この空港の数は中国トップ4都市の空港の総数を上回っている。

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