夕方、久しぶりに川崎市の生田緑地まで出かけ、菖蒲園を眺めてきました。今がちょうど見ごろ。
いつまでたっても、アヤメ、ショウブ、カキツバタの見分けがつきません。ここの花も、「しょうぶ園」と書いてあるから、ショウブなんだろうなと思うぐらい(正確には花ショウブのようです)。
ま、いずれも雨の季節にふさわしい姿と色をしています。
今夜の文楽師匠の落語は「船徳」。船屋の徳兵衛さんの略で、師匠十八番のひとつ。
親から勘当をくらった若旦那の徳兵衛さんが、ヒマをもてあまして船頭をやってみたいという。危険なので、船宿のおかみは相手にしないが、他の船頭が出払っている時に客が来たからしょうがない。若旦那が船頭になって大川に乗り出してみると……。
乗り合う客が陽気でいいですね。危ない目に遭っても、困っているふうに見えません。客同士の会話が主体で、若旦那は遠景に退き、たまに声がする、といった演出もおもしろい。得体のしれない妙な男のような気がしてきます。滑稽噺のはずなのに、なんだか夏の幽霊話のような雰囲気さえあります。