夕方、雨のやみ間を狙ってつつじヶ丘へ。本屋さん「書原」で石井孝昭『菌根菌の働きと使い方』(農文協)などを購入。南口のパティスリー「ルミュー」にも寄って美味しいものも買いました(^^♪
夕食後の落語タイムは5代目柳家小さん「青菜」。
5代目(先代)は談志さんの師匠で、趣味は剣道。前座名「栗之助」はお顔を見れば納得しますね。味噌汁のTVCMにも出てましたが、ものを食べる所作が見事でした。この「青菜」でも、鯉の洗いやその下に敷いた氷を口にするところがあり、音だけでなく、姿も見たいものだと思ったことでした。
内容は、仕事先のお屋敷で酒と肴をご馳走になった植木屋が、一間しかない長屋に帰り、知り合いの建具屋にご馳走の真似事をしながら、昼間の旦那の言葉をそのまま繰り返す。さまにならない気取りを笑いのめすポピュラーなお噺です。
小さん師匠は、植木屋とかみさんとが動物園のカバの檻の前で見合いをしただとか、長屋の前の道のゴミ箱の横にハサミ虫が歩いてるだとか、丁寧なクスグリを交えて心地よく聞かせてくれます。
この噺は、先日、立川三四楼くんもやってました。「時に植木屋さん、ご酒はおあがりかな?」のフレーズを強調してたような気がします。頭の働きが固い男の感じが出ていて良かった。
さらに特筆すべきはオチ。「鞍馬から牛若丸が出でまして、名(菜)も九郎(食らう)判官」とおかみさんが言うと、「では、義(止し)経にしておけ」と、旦那が答えた。これを真似しようとすると、植木屋のかみさんは「義経」まで全部言ってしまう。で、困った植木屋はやぶれかぶれになって……というところですが、これを三四楼くんは「弁慶」ではなく、オタク(というか事情通)ならではの、会心のオチに変えていて、感心したものでした。