惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

捩花

2015-06-10 21:17:47 | 草花

 川崎市の緑ヶ丘霊園を歩いていたら、お墓の前にネジバナが咲いていました。

 ラン科の多年草。毎年、見かけるとどうしても撮ってしまいます。華やかだけど、花が小さいので可憐。
 捩じる方向は一定していなくて、右巻きも左巻きもあるそうです。

 なぜ捩じるのかといえば、決まった側にばかり花が咲くと重くて傾いてしまうから。1本の茎に、同時にたくさんの花をつけるがゆえの「知恵」なんですね。でも、ほとんど捩じていないのも、たまにあります。

 夕食後の演芸タイム、今日はちょっと趣向を変えて講談にしてみました。五代目宝井馬琴さんの「伊達政宗 堪忍袋の巻」。

 独眼竜・伊達政宗が家光の酒の席に招かれた際、余興を命じられて面白くないと感じた旗本・兼松又四郎が、正宗の頭をポカリと殴ったというお話。織田信長の頃から説き起こし、秀吉、家康の時代まで生き延びた伊達政宗の人柄を描いています。昔の人はこういう話を聞いて、歴史上の人物に想いを馳せたのでしょうね。

 馬琴師匠の口舌はすごく滑らかというわけではありませんが、滑舌がはっきりしていてわかりやすい。最後の、曽我兄弟の物語を正宗が語るあたりは力強く、朗々と謳い上げ、ぐぐぐっと引きつけます。
 ただ、講談はどうしても話が一本調子で、突き放したり、半畳を入れたりすることはなく、ちょっと疲れるかも。落語以前の話芸といったところがあるように思いました。