金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ワイン売るなら美人に試飲を勧めさせて

2006年10月19日 | うんちく・小ネタ

先週のエコノミスト誌からの孫引きだが、ジャーナル・オブ・ワイン・エコノミクスという雑誌によるとワインの値段と味の関係は弱いということだ。まあ、当たり前といえば当たり前過ぎる結論だが、少し記事を見てみよう。記事によるとフランスの農業調査機関が1千本以上のボルドーとバーガンディワインについて専門家に目隠しして味見をさせ、同じ価格帯に並べるといったテストを行なったところ、ワインの価格は味と匂いよりも、色、ランキング、ビンテージ(収穫年)といった客観的な水準で決まるということがわかった。ほぼ直訳したので回りくどい言い方になったが、要は専門家でも目隠しして飲めば高いワインも安いワインも区別を付けることは難しいということだ。

以前テレビでワイン通を自称するタレント等を集め、高級ワインと安物のワイン(英語でPlonkというので知っているとカッコ良いかもしれない)を味であてさせる番組があった。スタジオの観客達はタレント等があて損ねるとゲラゲラ笑い、自称ワイン通をコケにすることで溜飲を下げる訳だ。しかし専門家でも区別することが難しいワインだ。日本のタレント連中が外したところで不思議はないだろう。

またエコノミスト誌の記事によると、シャンペンについて120人のテイスターにボトルだけを見せて値段を付けさせると目隠しして試飲して値段を付ける場合より3割方高い値段を付けたということだ。つまりシャンペンを試飲すると値段ほどの価値を認めなくなるということだ。

さて私がちょっと気に入っているワインショップは吉祥寺の伊勢丹の地下のお店だ。それ程広い店でもなく、置いてある品数も多い訳でもないが、デパートの地下のお店なので当然試飲させてくれる。明るい美人の店員さんが色々アドヴァイスしてくれるのも楽しい。こんな時はいつもより高いワインをかってしまうことがある。ワインの味が分かる程の通ではないのだが、美人の店員さんにちょっぴり見栄を張ってしまうのだ。

エコノミスト誌の記事を販売戦術に活かすなら~もっともお客がワインが分かることが前提だが~余り試飲させない方が良いことになる。そして私の経験をベースにするなら、ワインの分からない人には、美人の店員さんに試飲を勧めさせるのが良いことになる。少し高いワインが売れること、間違いなしである。

さあ、どちらが正しいだろうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする