メタボ問題は洋の東西を問わず問題になっていて、オンラインでニューヨークタイムス(NT)を読んでいる時に「ダイエットに必要なカロリー計算」プログラムを見つけた。この類のプログラムは日本のサイトでも見かけるが、作りこみが大雑把なものが多いようだ。例えば一日の必要エネルギー量(カロリー)は年齢で異なるが、日本のサイトのものは50代などと一まとめにしているものが多いようだ。
その点NTのプログラムは木目が細かい。そのプラグラム://www.nytimes.com/ref/health/caloriecounter.htmlで自分のカロリーコントロールを考えてみた。なおこのサイトは無料で使うことができる。
まず私の現在のデータを入力する。年齢57歳、身長169.5cm、体重69kg、運動量「毎日軽運動(2時間を越えない歩き)」を入力し、目標体重を現在の69kgで入力する。そうすると2,023calという結果がでる。つまり現在の体重を維持するカロリーは2,023calということだ。
体重69kgではBMI指数は24と正常域の上限24.9に限りなく近いので、理想体重の65kgに減量するカロリーを計算する。
問題はいつまでに達成するか?だ。週0.2kg以上減量することは好ましくないようなので、6ヶ月でこの目標を目指すことにして計算してもらう。そうすると1854calという結果が返ってきた。つまり一日169cal摂取量を減らすと半年で体重を4kg減らすことができる。
もっと普遍的にいうと私と同じ条件の人は一日42cal減らすと半年で1kg体重を減らすことができる。食べ物ではどれ位の量になるのか?というと、おにぎり一つが160cal、ビール一缶350mlが140calだから半年で2,3kgの減量であれば比較的容易にできそうな気がしないでもない。
ところが幾つかの落とし穴がある。まず運動量の問題で「毎日軽運動」を一番運動量の少ない「坐食sedentary」に変えると現状維持カロリーが1766calに低下する。つまり257cal減らさなくてはならない。257calは体重変化6kg(半年)に相当する。つまり運動はきわめて大切なのだ。なんらかの理由で現在の運動量が維持できない時は、もっと摂取カロリーを減らす必要がある。次は影響はかなり小さいが、年齢増による基礎代謝の減でこれは1年で9cal減少する。つまり年をとれば食を細くする必要がある訳だ。
もっと大きなものは「生命体が持つネガティブ・フィードバック効果」だ。ネガティブ・フィードバックというのは、内外環境の変化に対して生命体が機能維持の観点から修正を加える作用のことで、摂取カロリーが減る習慣がしばらく続くと体は「これからはカロリーの取り込み効率を上げよう」という命令を受ける。このため食事量を減らしても、体重減に繋がらないことがある。ダイエットをやめたとたんに体重が増えてしまう
リバウンド現象もこのネガティブ・フィードバックの結果だ。
これらのことから、カロリー計算プログラムのように機械的に減量が進むとは思わないが、自分の意識を高めておくことは意味があるだろう。