金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

白神山地・飛び飛び散策記(2)

2009年09月08日 | 旅行記

十二湖から「くろくまの滝」に向かう私達は、奇岩が並ぶ深浦の千畳敷に立ち寄った。時刻は午後1時半だ。

Senjyoujiki_2

写真を撮った後再び車を走らせて深浦町の北端辺りから右折して赤石川沿いの道に入る。国道101号線には「くろくまの滝」という大きな表示があるが、レンタカーのナビは反応しない。このルートは「林道」を含むためナビはルートと認識しないようだ。

赤石川は金アユやイワナで有名な清流だ。清流沿いの道はやがて地道に変わり「くろくまの滝」下の駐車場に到着。数台の車がとまっていたが、日本の滝百選の一つにしては訪問者は少ないというべきだろう。 滝へは15分、道路工事用のキャタピラーの跡がついたぬかるむ道を登ると木立の中から高さ80mの滝が見えてくる。滝到着午後2時40分だ。

Kurokuma1

立派な滝だが水量が少なく滝つぼはほとんどない。

車に戻ってこれからどうするか?考えたが「悪路を走行」して津軽峠からアクアビレッジを経由してホテル(ナクア白神)まで帰ることにした。これは「白神ライン」と呼ばれる林道なのだが、ホテルや十二湖の物産館で聞いたところ「走行はお勧めしない」と言われた悪路である。だが途中に「マザーツリー」と呼ばれる樹齢400年のブナの大木があるので挑戦することにした。

今回のレンタカーはマツダのデミオで車高が低いため時々車の下でゴツンという嫌な音を聞いた。ロードクリアランスの高いSUVなら問題はないが普通の乗用車ではやや苦しい道というアドバイスは正しいだろう。少々くたびれながら津軽峠に到着。マザーツリーはここから歩いて5分程度の山の中にあった。到着時刻午後3時50分。

Mother1

樹齢400年の幹は太い。ブナの大きさを感じるには下から見上げるのがよい。

Mother2

マザーツリーからもしばらくオフロードを走り夕刻アクアビレッジ到着。ここは白神山地の名所の一つ「暗門の滝」の入り口なのだが滝まで行く時間はないので、自販機でコーヒーを飲んで車を走らせる。アクア白神着は午後6時。結構ハードな一日だった。白神山地の観光名所である「十二湖」「くろくまの滝」と「マザーツリー」や「暗門の滝」を一日で回ることはかなり難しいことが分かった。日本海側の十二湖と内陸部のマザーツリーや暗門の滝を結ぶ東西道路がデコボコの多い地道で走行には時間を要する。

今回の白神山地トレッキングは暗門の滝は見ることができなかったものの、白神山地最大の滝や美しい青池、心和むマザーツリーなどを見ることができたので私は満足している。

旅は一期一会である。再び白神山地を散策することはないかもしれない。とすれば暗門の滝を見ることはないかもしれない。急に感傷的になったが人生とはそのようなものだろう。人とは限られた経験をベースに人生に意味を見出しながら歩み続けざるを得ないものであると私は改めて考えている。

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白神山地・飛び飛び散策記(1)

2009年09月08日 | 旅行記

9月4日、5日の2日間白神山地を散策した。正確に言うと「世界自然遺産」に指定されている白神山地の周辺部分を散策したというところだ。泊まったホテルはナクア白神ホテル&リゾート(旧鯵ヶ沢プリンスホテル)だ。このホテルは部屋数188室という巨大ホテルで毎日ツアー客が観光バス10台分宿泊する混雑したホテルだ。アメニティは揃っているが、夕食・朝食時の混み具合は半端ではない。

さて4日の日は午前11時過ぎに青森空港に到着、レンタカーを借りて岩木山神社を参拝した後、小雨降る中をミニ白神に向かう。岩木山神社からミニ白神は30分程度のドライブ。ミニ白神は世界遺産に指定された白神山地の北方20kmにある「お手軽ブナ林散策コース」である。

Minisirakami1

ブナ、ミズナラ、サワグルミなどの広葉樹の森を1時間から2時間程度散策するコースだ。入山?料は300円だ。

Minisirakami2

お手軽だが白神山地の雰囲気を味わうことはできる。この地域は津軽藩が田園の水源地として伐採を禁止したため、森が保存されている。

Minisirakami3

散策路ではトチの実をよく見かけた。トチの実は栗に似ている(イガはない)がアクが強く、相当手間のかかるアク抜きをしないと食べられない。誰がどうやってアク抜き方法を見つけたのかは知らないが、人間の知恵とは凄いものである。

5日は晴。ホテルからレンタカーで白神山地の観光地として名高い「十二湖」に向かう。五能線と交錯しながら走る日本海沿いのドライブは道が空いているので実に快適だ。五能線の本数は少なく往復のドライブで一列車を見たのみだ。「日本海をバックに列車を撮ろう」と考えていたがタイミングが合わない。

さて十二湖。宝永元年(1704年)の大地震で沢がせき止められ、陥没したところが湖になったと言われている。車で一番奥の「森の物産館・キョロロ」まで入りここで駐車(駐車料金400円)。ここからトレッキング・シューズを履いて「鶏頭場(けとば)の池」から「金山の池」を約1時間で回った。

写真は「鶏頭場の池」

Jyuuniko1

次に「青池」

Jyuuniko3

コバルトブルーの湖面がきれいな池で一番印象に残る。バスツアーのお客さんは大体この辺りでおしまい。ガイドさんが「これから先に行くと迷子になりますからバスに戻ってください!」と声を涸らしている。だが我々はここから金山の池を目指して深い原生林に入っていった。金山の池から十二湖フレッシュ村の間で誰にも会わなかったから、このコースを歩く人は少ないようだ。だが白神山地の雰囲気を味わうにはこの程度は歩きたいものだ。

Jyuuniko4

写真は金山の池から崩山を見たところだ。

リフレッシュ村というバンガロー村の入り口で大きなマムシを見て私達はびっくり。バンガローの管理人の若者に「マムシがいましたよ」と報告したところ、驚くこともなく「マムシや青大将は沢山いますよ」という返事。自然が残っているということはこういうことなのだけれど、蛇嫌いの私としてはやや腰が引ける。勝手なことをいうと野生の哺乳類や鳥類は見たいけれど、爬虫類はごめんなのである。この後猿を見た。猿が出てきたのでマムシは帳消しにして十二湖の印象は中々良かったということにしよう。

お昼ごはんは物産館で買ったオニギリで済ませ「くろくまの滝」へ向かった。この話は次回書くことにしよう。

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