金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

アジア株はまだ下がるという一つの予想

2010年02月05日 | 株式

昨日欧米ではギリシア、ポルトガル、スペインへの信用懸念と米国で失業保険申請数が予想を上回ったことから、投資家に不安が募り、株式・コモディティは激しく売られた。

このセンチメントを受けて本日(5日)のアジア市場も大幅下落。日経平均は3%ダウン。日本を除くMSCIは2.1%下落して昨年9月半ばの水準になった。

FTは香港のSJS Marketのチーフ・ストラテジストKowalczyk氏の「アジア株は第二四半期に更に下落するかもしれない」というコメントを載せていた。同氏は「経済大国が財政を引き締めて景気対策を絞るため、今年の年末までに米国、欧州、日本が景気の二番底に入るかもしれない。通常株式市場は相場の転換を半年前に先取りするので第二四半期に相場の下落が起きると考えられる。」「今既にコレクションが起きているという人がいるかもしれないが、もっと大きな株価の水準訂正がありそうだ」

今日米国で失業率が発表される。明るい話題の少ない世界経済の中で数少ない元気なところが米国の企業だ。その米国企業が雇用拡大に動いているかどうかが今後の相場を読む上で大きなポイントになる。

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カモかチキンかあるいはサギか?

2010年02月05日 | 政治
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帝国データバンクの帝国ニュースに「謎の鳥」という題で面白いことが書いてあった。「日本には謎の鳥がいる。中国から見れば『カモ』、アメリカから見れば『チキン』、日本では『サギ』だと思われている・・」
インターネットではやっている詩?ということなのでインターネットで調べてみたら、本家?を見つけることができた。

日本には謎の鳥がいる。正体はよく分からない。

中国から見れば「カモ」に見える。

米国から見れば「チキン」に見える。

欧州から見れば「アホウドリ」に見える。

日本の有権者には「サギ」だと思われている。

オザワから見れば「オウム」のような存在。

でも鳥自身は「ハト」だと言い張っている。

それでいて、約束をしたら「ウソ」に見え

身体検査をしたら「カラス」のように真っ黒、

釈明会見では「キュウカンチョウ」になるが、

実際は単なる鵜飼いの「ウ」。

私はあの鳥は日本の「ガン」だと思う。

さて「私は?」・・・いうまでもなく鳩山首相。世の中には機知に富んだ人がいるものだと感心した次第。
それにしても鳥と人間は縁が深いものですねぇ。
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日本の新聞、よろめく巨人

2010年02月05日 | 社会・経済

エコノミスト誌に「日本の新聞、よろめく巨人」という記事が出ていた。記事のサブタイトルは「日本の日本の新聞(の経営)は見た目より悪い」である。気にかかる記事だ。何故かと言うと日本の新聞社の経営が苦しくなっていることは、周知の事実なのに何故この時期にあえて取り上げたのか?どこか破綻しそうな新聞社でもあるのか?と思うからだ。この疑問についてはエコノミスト誌の記事に投稿しようと考えている。

それはさておきこの機会に日本の新聞の状況を少し見ておく。これは私のビジネスにも役立つ。

まず発行部数とその推移。日本新聞協会のデータhttp://www.pressnet.or.jp/によると、2009年の発行部数(朝刊・夕刊ワンセットでカウント)は、50,352千部。99年の発行部数が53,757千部だから10年間で6.3%減少した。新聞の発行部数の減少は先進国が抱える共通の悩みだ。例えば米国では2008年から09年の間に発行部数は10.6%減少している。これに較べると日本の発行部数の落ち方は緩やかである。もっともこの緩やかさが日本の新聞を「ゆで蛙」にしているともいえる。

日本の新聞経営の上で大きな問題は「若年層の新聞離れ」と「広告収入の減少」だ。

世代別の新聞購読者の比率はエコノミスト誌のデータによると、40代、50代、60代以上では8割を超えるが、30代では6割強で20代では5割程度となっている。エコノミスト誌は現在のところ団塊の世代が新聞を支えているが、世代が替わると新聞の購読は破綻するだろうと予想を述べている。

広告収入について新聞協会のデータを見ると、2008年の新聞業界の総売上高は2兆1,400億円で販売収入は1兆2,308億円、広告収入は5,655億円。広告収入の比率は26.4%だ。因みに10年前の98年の総売上高は2兆4,848億円、販売収入は1兆2,927億円、広告収入は8,584億円だ。広告収入の比率は34.6%だ。10年間で販売収入は619億円の減少にとどまっているが、広告収入は2,929億円も減少した。

この収入源に新聞業界はどう対応しているのか?という点についてエコノミスト誌は新聞協会の富田氏の「印刷工場の現代化でコスト削減を図っている」というコメントを紹介している。印刷工場の共有化などの合理化策も進んでいる。

余談になるが、過去に倒産したことのある毎日新聞は、印刷を担当する子会社「東日印刷」で聖教新聞の印刷を請け負っている。このことをもって毎日は創価学会に頭が上がらないという人もいるようだ。もっとも東日印刷はスポーツニッポン、東京スポーツなどの印刷も行っているので、創価学会に頭が上がらないというのは穿ちすぎかもしれない。

日本は新聞大国である。新聞協会のデータによると、日本を上回る発行部数を持つ国は中国とインドだけだ。米国ですら日本より新聞の発行部数が少ない。

この発行部数を支えてきたのは、販売代理店のネットワークとセールスパワーである。一方この販売代理店は新聞の電子化を進める上で大きな障害になっていることも事実だ。環境が変わると強みが弱みに変わるという一例だろう。

☆   ☆   ☆

若い人が新聞を読まなくなったといえば、私が通勤に使っている西武新宿線では朝から漫画本を読んでいる男性が目に付くことがある。若い人だけでなく、少し髪が薄くなった人まで朝から漫画を読んでいるのは気になることだ。

紙の新聞の替わりにパソコンや携帯電話からニュースを読むのであれば問題はないが、もし世の中のことに関心を失った人が増えているとすれば、これは新聞業界だけの問題ではなく、国の根幹に関わる問題である。私はそのことに懸念を覚えている。

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