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金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

コロナウイルスと求不得苦

2020年07月27日 | ライフプランニングファイル
コロナウイルスの感染が拡大している。
東京では6日連続して1日の感染者が200名を超えている。
欧州では感染拡大をかなり抑え込んでいるように見えるが、米国は地域差が大きい。
ニューヨークでは、感染拡大の抑え込みに成功しているように見えるが、カリフォルニアやフロリダでは感染拡大が続いている。

コロナウイルスは我々に色々な悩みや苦しみをもたらす。
感染した人や感染した人の家族はもちろんのこと一般市民にも悩みや苦しみをもたらす。

幸いなことに私自身、私の家族・知人に今のところ感染者はいない。しかしながら、病院に入院している年老いた母と長い間面会ができないなど悩みをもたらす。
これはお釈迦様が説いたところの「愛別離苦」である。親子・夫婦・兄弟など愛する人と別れて暮らさなければならない苦しみである。

この苦しみに較べると贅沢でわがままな悩みに見えるが、「欲しいもの・求めるものが手に入らない悩み・苦しみ」というものも我々はコロナウイルス騒動で経験している。
春先にはマスクが手に入らないことやトイレットペーパーが入手困難になるということがあった。

運動したくても、スポーツクラブが閉鎖していた、という問題もあった。
少し前にスポーツクラブが再開したので、私は時々通っているが、マスクをしての有酸素運動には疲れる。
気の向くままに運動できない、というのはやはり苦痛である。

そこでコロナウイルス感染を避けて、有酸素運動をするには、人の少ない山歩きをするか田舎道を自転車で走るのが良いと考えて、私は折り畳み式電動自転車を買おうと考えた。

ところが何と人気の折り畳み式電動自転車はすべて売り切れで数ヶ月入荷待ちという状況だ。
世の中私より素早く動いた人が多かったのだろう。

お釈迦様は「求めるものが手に入らない」悩みを「求不得苦」として人間が持つ八つの苦しみの一つにあげられた。高々折り畳み式電動自転車位で「求不得苦」を持ち出すとお釈迦様に叱られるが、コロナウイルスが我々に色々な形で苦しみの体験を与えている一例ではある。

お釈迦様は人間には八つの苦しみがある、と説かれた。
「生・老・病・死」と「愛別離苦」「怨憎会苦」「求不得苦」「五蘊盛苦」である。
そしてこれらの苦しみは執着から生まれると説かれ、執着を離れることが苦しみから抜け出す道と説かれた。

恐らくお釈迦様が現在のコロナの時代にいらっしゃれば、「執着を離れなさい」と諭されるだろう、と思う。

しかし理屈では分かっても腹落ちするかどうかは別問題。腹落ちしないから我々は煩悩の海を泳いでいる訳だが・・・




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