金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米国GDP33%下落とGAFAの好決算

2020年07月31日 | 投資
昨日(7月30日)の米国株市場は、暗いニュース~第2四半期のGDPが年率換算32.9%(対前四半期では9.5%)縮小、新規失業保険申請数が2週連続上昇~と明るいニュース~GAFAの好決算~が交差した一日だった。
私見ではGDPの縮小幅は市場予想より若干良かったので、プロフェッショナルな相場参加者の売りを誘ったのは、失業保険の増加の方ではないか?と判断している。
もっとも一般的にみれば、~特に日本人から見れば~GDPが過去70年で一番大きく縮小したというのはショッキングな話ではある。

ダウは225ポイント0.85%下落し、ハイテク株のウエイトが高いナスダックは44ポイント強0.43%上昇した。
景気全体の後退とテレワークや自宅籠りの恩恵を受けるアップル・アマゾン・フェイスブックの増収増益の対比が際立った一日だったといえる。GAFAの中で企業広告の依存度が高いアルファベット(グーグル)は減収だったものの、クラウドサーバ事業が伸びて増益だった。

WSJJによるとPGIM Group関連会社のあるスペシャリストは「ハイテク銘柄を有利にしている最大級の要因はコロナウイルスによる都市封鎖でデジタル化が少なくとも数年分前進したことである」と述べている。

かってない経済の縮小とその中で自宅籠りを追い風にして業績を上げるGAFA。
この対比はやがてGAFAやMicrosoft株をポートフォリオに持つ人と持たない人の資産格差に繋がるだろう。
コロナウイルスは、デジタル化社会を加速させるとともに、格差社会も加速させるのである。
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