金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米企業でテレワーク見直し機運

2020年07月25日 | デジタル・インターネット
WSJはCompanies start to think remote work isn't so great after all(企業は結局のところリモートワークはそれ程優れたものではないと考え始める)という記事
で、当初大歓迎されたテレワークに見直し機運が高まっていることを取り上げていた。

今週は新規失業保険申請者数が予想外に多かったことで米国では株が売り込まれた。中でもハイテク銘柄が多いナスダックは大きく売り込まれた。その一因はマイクロソフトのクラウドサービス事業の伸びが鈍化しているという見方にあったようだ。
連想ゲーム的に考えると、テレワーク拡大⇒クラウドサービス事業拡大なので、テレワーク鈍化⇒クラウドサービス事業成長鈍化という連想が成り立つかもしれない。

記事のポイントは以下のとおり

4カ月前コロナウイルス感染が爆発的に拡大した時、米企業はテレワークを拡大した。
テレワークで従業員はオフィスでの勤務に負けない成果を上げたため、ツイッター社やフェイスブック社は長期的に在宅勤務を取り入れるだろうと発表した。 また幾つかの会社はオフィススペースの完全廃止すら誓っていた。

だが在宅勤務はいくつかのほころびを見せている。
プロジェクトの遂行にはより長い時間がかかり、従業員の教育訓練はより難しくなっている。
新規採用や新規採用者を組織になじませる訓練はより複雑になっている。

ある人事担当者は「3月にテレワークが始まった頃、従業員は職を失うのではないか?という危機感を持っていたので、一生懸命働いたので生産性を維持できた。しかし恐怖の背中を押された生産性は持続的ではない」と述べている。

「オフィスで一緒に働くことのメリットは、社員間の自発的な相互作用だ」と多くの企業幹部は述べている。

より多くの企業は「リモートワークの時間を増やしながら、定期的にメンバーを招集するハイブリッドの未来」を構想している。

★   ★   ★
以下は私見

・コロナ対策で多くの企業がテレワーク(リモートワーク・在宅勤務)に舵を切ったことは緊急避難的対策として正解だった。そしてある種の業務ではテレワークが持続的にオフィス勤務より高い生産性を上げることができるのは事実。
だが企業活動というのは、かなりの部分「人と人との相互作用」で行われる。集まって議論することで生み出されるアイディアの価値は大きい。
・一人一人の職務内容が明確に決まっている米国では日本よりテレワークが浸透しやすいと考えられる。その米国でテレワークの限界が見えてきたことは、日本ではテレワークがコロナ危機を越えて拡大する可能性はあまり大きくないことを示唆しているようだ。
・いずれにせよ、テレワークと出社勤務を二者択一的に考えるのではなく、健康管理と生産性の最適化を図るという観点で、それぞれの企業が業種特性や企業風土に合う組み合わせを考える時期になったということだろう。
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Norah Jones - How I Weep (Official Audio)

2020年07月24日 | ライフプランニングファイル
Norah Jones - How I Weep (Official Audio)
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予想を上回る失業保険申請に米国株大幅下落

2020年07月24日 | 投資

昨日(7月23日)の米国株は、先週の新規失業保険申請数が141.6万件と前週比10.9万件増加した。また事前予想の130万件も大きく上回った。

新規失業保険申請数は3月に690万件という最大の数値を付けた後、130万件レベルで推移していたが、低下傾向が一旦断ち切られたことになる。原因は各地でビジネス再開が中断していることだ。

予想を上回る新規失業保険申請数に株価は下落。ダウは1.3%、S&P500は1.2%、ナスダックは2.3%下落した。

ナスダックの下落が大きかった理由は、これまで値を飛ばしてきたハイテク株が大きく値を下げたことによる。

前日4半期決算を発表したマイクロソフト株は9.21ドル4.3%下落した。

マイクロソフトの利益はアナリスト予想を上回っていたが、クラウドコンピューティングなどの成長鈍化が投資家の売りを誘ったようだ。

もっとも私はマイクロソフトの場合、これまで株価が高値更新を続けてきたので、利益確定などを含めて売りが出やすい環境にあったのだ、と解釈している。

コロナウイルス感染拡大が収まらない限り、リモートワークの需要は高止まり、マイクロソフトなど「共同作業のプラットフォーム」を提供するIT企業に追い風が吹いていると私は考えている。

共同作業のプラットフォームを提供している大手はMicrosoft365のマイクロソフトとG-Suiteのアルファベット(グーグル)だが、チャットという単品で商売しているSlackはマイクロソフトがチャット(商品名はTeams)を抱き合わせ販売で強引に売り込んでいると「競争法」違反で調査を欧州委員会に申し立てた。

私は個人的にはSlackのチャットの軽快さが好きだが、会社で使うとなると少し鈍重でもWordやExcelなどとパッケージになっているMicrosoft365を優先するべきかどうかと悩んでいる。

投資家とユーザーの様々な思いがせめぎ合う中、IT業界もまたコロナの海で戦っているのである。

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マイナンバーカード読み取り、縦がだめなら横向けて

2020年07月24日 | デジタル・インターネット

マイナポイントの申し込みはお済ですか?

私は今月初めにWAONを決済先に指定して申し込みを終えていますが、ふと申し込み状況を確認したくなり、スマートフォンからマイナポイントサイトにアクセスを試みました。

マイナポイントを申し込んだ時は、スマートフォンからマイナンバーカードを読み取りることができず、PC+カードリーダーで申し込みをしました。

でも今日は気合を入れてマイナンバーカードのスマートフォン読み取りに挑戦(笑) 大げさですみません。

でもこれからマイナンバーカードを読み取ることが増える可能性大ですから(政府が言うようにマイナンバーカードの利用範囲が拡大する場合ですが)、スマートフォン読み取りは必須でしょう。

さて読み取りの方ですが、スマートフォンを横向けにしてマイナンバーカードに重ねると簡単に読み取ることができました。今まで縦向けでトライしていたのが間違いだったのでしょうね。

縦向きで読むか、横向きで読むかは機種によって違うそうです。ちなみに私のスマートフォンはdocomoのGalaxyです。マイナポイントHPを丁寧に読んでいくと機種別・バージョン別に推奨する向きが書かれています。

読むのが面倒だ、という人には「縦がダメなら横向けて」「横がダメなら縦向けて」で挑戦する手があります。

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最新の研究によるとコロナウイルスの致死率は0.5%~1.0%

2020年07月23日 | ニュース

WSJはコロナウイルスの致死率に関する最近の研究を分析した結果、コロナウイルスの致死率は0.5%~1.0%程度、という記事を発表していた。コロナウイルスの致死率に関する26研究機関の致死率に関する報告の平均は0.68%だった。

これは平均すれば、コロナウイルスに感染した人の5人から10人が死亡する可能性があることを示唆している。

この致死率は発表されている感染者数と死亡者数から計算した死亡率より低い。

少し前のデータだが、日本では27,270人がコロナウイルスに感染し、990名が死亡したと発表されている。死亡率は990÷27,270で3.6%だ。

世界的には1,470万人が感染し、609千人が死亡している。死亡率は4.1%だ。

死亡者数を感染者数で除して求めた死亡率と研究による死亡率の違いは、研究での感染者は「軽症や無症状でPCRなどで感染者と認識されていない人を含む」感染者だからだ。

記事には書いていないが、もし推定致死率が1%だとすると1000人(日本の場合)の死亡者に対して10万人の感染者がいることになる。現在日本で感染者として確認されている人は2.8万人だから推定感染者は約4倍いる訳だ。

コロナウイルスの致死率は季節性のインフルエンザの致死率0.1%程度よりは高いが、SARSやMERSの10%~50%という致死率に較べると低い。だがSARSやMERSによる死亡者数が7~8百名だったことに較べるコロナウイルスの感染率は非常に高いということができる。

なお上記の致死率は全年齢を通した平均的なもので、WSJは65歳以上の高齢者の致死率は5.6%と50代の人に較べるとリスクは40倍に跳ね上がると報じていた。

小池知事が我慢の4連休を呼び掛けていたが、特に我々シニアについてはおとなしくしている方がよさそうである。

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