金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ライフプラン本作り~ほぼ半分、役に立たない一般論を脱却できるか?

2021年02月15日 | ライフプランニングファイル
 今月初めから書き始めた「ライフプラン」本、作業量としてはほぼ半分ぐらいのところまで漕ぎつけた。
 残っている項目は「心の遺言」と「財産の遺言」だが、「心の遺言」Ethical will(倫理遺言)については、決まったフォームはないし書かないという人が多いかもしれない。私自身文章として改めて何かを書くかどうか決めていない。
 「財産の遺言」については、公正証書遺言の作成方法云々について説明するつもりはない。そんなことは実際に作る時専門家に聞けばよい。むしろどのように財産を残すか(あるいは残さないか)というプランニングの問題を重視したい。
 もっとも私のライフプラン本は会社員や公務員として長年働いてきた人がシニアライフを基本設計するための手引書と位置付けているので多額の相続財産について論じる予定はない。
 ところで最近日経ヴェリタスでコラムニストの大江英樹氏が「定年後の暮らしについて書かれた本は一般論で、実際の事情は一人ひとり異なるので実務的にあまり役に立たない場合が多い。」「そんな時に最も頼りになるのは一足先に定年退職した先輩だ。できれば同じ会社を定年になった2~3年先輩がいい。」と書いていた。
 これは傾聴するべき意見である。
 ライフプラン本の想定読者を広げ過ぎると焦点がボケてしまう。
 再度「組織で長年働いてきた人がこれからの人生設計を行う手引き」という原点に戻って見直しをしていきたいと思った。
 もう一つはお金に関する話はある程度共通するが、健康や生き甲斐の話は人それぞれ千差万別で様々な答があるということだ。
 ただしそれらの問題を可視化していくツールはある。人の生き方は様々だが「自分はこんな生き方をしたい」という望みは見える形で他の人に分かって貰う方が良さそうだと私は考えている。
 また自分で作った基本設計図だけでライフプランが実現できる訳ではない。ライフプランを実現するためには、各方面の専門家のアドバイスや実務的な作業が必要だ。その時効率よく専門家と対話するには自分のやりたいことを明確に定義していくことが必要だろう。そのやりたいこと(あるいはやりたくないこと)を明確にしていく手法について提案できれば本の目的は達成できると再確認した次第である。
 
 



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オフィス再開は9月以降に~アメリカの話だが

2021年02月12日 | ニュース
 WSJにアメリカのオフィス再開は今年9月以降になるだろう、という記事が出ていた。このことが経済や色々な業界や個別企業に与える影響を頭に入れて投資プランの参考にした方が良いだろう。
 昨年多くの企業は今年の早い段階でワクチンが投入され、春にはリモートワークからオフィス勤務に戻ることができると予想していたが、現在では多くの企業がオフィス再開日を9月またはそれ以降の月に設定している。またオフィス再開日の特定を拒否している会社もある。
 多くの企業はリモートワークで生産性が向上したと述べている。
 ここは多くの日本企業がリモートワークで生産性が低下したと嘆いているのと正反対だ。
 アメリカ企業の経営幹部が悩んでいるのは「創造性の低下と過労・ストレスによる身心の疲労burnout」である。
 Burnout消耗・疲労困憊はリモートワークの大きなリスクだ。スウェーデンの脳科学者が書いた「スマホ脳」(新潮社)によると「睡眠、運動、そして他者との関わりが、精神的な不調から身を守る3つの重要な要素」なのだ。
 オフィス勤務は実はこの3つの要素に深くかかわっている。会社に行って仕事をすることは、同僚や顧客との関わりを持つことである。お茶飲み場でのちょっとした雑談が同僚との距離を縮め、心地よい気持ちにさせる。
 通勤は負担だけれど運動効果がある。私が会社に行っていた頃は会社を往復し、仕事で少し外出だけで1万歩近く歩いていた。適度の運動と他人との関わりが程よい疲れを生みそれが睡眠につながる。
 つまり適度なオフィス勤務は健康に良いのである。
 昨今テレビを見ていると「とにかくホームステイしてください」という声を耳にするが、話半分程度に聞いておく方が良い。つまり自宅に籠り切っていると感染リスクは避け得る可能性が高い(もっとも家族が持ち帰るリスクはある)が、精神的な不調に陥る可能性がある。精神的な不調に陥ると免疫力が著しく低下するのでちょっとしたことで感染症にかかり易くなるのだ。
 ホームステイによる障害発生は感染症より後発するし、ホームステイと免疫力低下などは因果関係の実証が難しいだろう。したがって目先のリスクを強調する人が多いのだ。本当のリスクは自分で判断するしかないのである。
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森会長、批判の本音はオリンピック中止じゃないだろうか?

2021年02月11日 | ニュース
 森喜朗オリンピック・パラリンピック大会組織委員会委員長の女性蔑視発言に対する批判が高まっている。森会長の発言は批判されてしかるべきものだが、ヒートアップし過ぎていると思う。
 森会長批判がヒートアップしている理由の一つは「オリンピック開催そのものが聖域化してマスコミなどが中止した方が良いとおおやけに言い出さない」ことにあると私は感じている。
 アメリカのスポーツ専門チャネルESPNに「東京オリンピックは本当にやるのか?」という記事がでていた。ご興味のある方はこちらを見て頂くとして、ESPNは「東京オリンピックが行われるかどうか確かなことはわからないが次のことはわかる」と述べている。
  • オリンピックには世界200ヶ国以上から1.1万人のアスリート(パラリンピックには4千人のアスリート)が参加。これに加えて数千名のコーチなどサポートスタッフが来日する。
  • 先月IOCと組織員会はPlay bookを発行し、オリンピックに参加するアスリートに順守すべきルールを示した。マスク着用・頻繁な手洗い励行・選手間の密なコンタクトを避け、公共交通機関の利用やレストランの利用は不可というもの。
  • 先月森会長は無観客でのオリンピック開催は本意ではないが、無観客シナリオもシミュレーションとしてはおこなうとのべた
  • なぜ色々な困難があり、国民の8割が反対する中で当事者がオリンピックを開催しようとするのか?というとそれは金と政治のためだ。
  • オリンピックは金になる。IOCは前回のリオ・オリンピックで57億ドルを稼いだ。収入の7割は放映料だ。GoToキャンペーンや緊急事態宣言などでへまを重ねた菅首相にとってオリンピックを成功させるかどうかに彼の政治生命はかかっている。だからこれらの利害関係者は何が何でもオリンピックを開催したいのだ。
日本の大手新聞はオフィシャルスポンサーを務めているので、オリンピックに否定的な報道をし難いという面があると思われる。だがこれは企業としての新聞社の理屈で真実を読者に知らしめて正しい世論を形成するという報道者の使命に反しているのではないだろうか?
表立ってオリンピック中止を言えないので森会長批判の声を高めている、といえば少し勘繰り過ぎだろうか?
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コロナウイルスワクチン、数年間打ち続ける必要があるかも~J&J社長談

2021年02月10日 | ニュース
 医薬品・ヘルスケア製品の大手・ジョンソンアンドジョンソン(J&J)のアレックス・ゴルスキーCEOが昨日CNBCに「コロナウイルスは変異するので、インフルエンザのように毎年ワクチン接種を行う必要があるかもしれない。これから数年にわたって。」と告げた。
 感染症専門家たちは新型コロナウイルスは風土病になる可能性が高いと述べている。
 現在新型コロナウイルスはPandemic「世界的に蔓延する感染症」と呼ばれているが、Endemic「風土病」にもある可能性があるということだ。
 現在J&Jはアメリカ食品医薬品局に、同社開発ワクチンの使用許可を申請中で早ければ今月中にも許可が下りる見込みだ。
 J&Jのワクチンは1度の接種で効力が出るワクチンでしかも常温で保存できる。2回摂取型ワクチンより少し効力は落ちるようだが、ワクチン接種の普及を早める上では効果がありそうだ。
 この話に関係があるのかどうかはわからないがJ&Jの株価は昨日0.8%強上昇した。最強の財務体質(トリプルA)を誇るJ&Jだが過去1年間の株価上昇率では市場平均(S&P500)を下回っている。
 ワクチンをきっかけに頑張ってもらいたいものだ。
 ところで新型コロナウイルスが形を変えてインフルエンザのように毎年流行る可能性があるとすると「向き合い方」を考える必要がある。
 つまり逃げ回ってばかりいても良くないということだ。
 新型コロナウイルスで外出を控えるということは、他者との交わりや運動が減るということだ。脳科学者によると「睡眠・運動・他者との交わり」が精神的な不調から身体を守る重要な要素でる。これらの要素が満たされないと免疫力が低下する可能性が高い。
 つまり免疫力の低下を防ぐような活動を行わないと変異するコロナウイルスに立ち向かえないと私は考えている。

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「ライフプラン本作り本」まずは順調に進みだしました

2021年02月09日 | ライフプランニングファイル
 今月初めに思い立ったKindle版の「ライフプラン作り」に関する本の作成ですがまずは順調に進みだしました。本の総字数は8万字から10万字を想定。4日で1.5万字ほど書きましたので単純計算では1カ月程度で完成する見込みです。
 ライフプラン作りは「アカウント管理」「自分に関する情報」「家族や友人に関する情報」「ライフマネープラン」「自分にとって大切なこと」「生前契約書」「心の遺言」「財産に関する遺言」で構成されます。
 現在は得意分野の「ライフマネープラン」を書いているところなので筆が進みますが、実務経験の乏しい「生前契約書」あたりになると、勉強しながらの執筆となるのでImputの時間を確保しておく必要がありそうです。
 また「自分にとって大切なこと」や「心の遺言」は決まった答がある訳ではありません。自分との向き合い方の話ですから十人十色の意見があります。
 ここもまた勉強して自分の意見を補強する必要があるでしょう。
 コロナによる自宅籠りを活かそうと思い始めたKindle出版。まだまだ先は見えませんが、外洋に乗り出したような気がしてきました。
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