喜正(きしょう)は東京・五日市の地酒屋野崎酒造が作る酒の銘柄名であり、オリンパスとはデジタルカメラメーカー(利益は医療機器で上げているだろうが)である。この二者にはある一点~しかも誰も知らない~を除いて何の共通点もないだろう。
その共通点とは何かというと私が好きだということである。野崎酒造http://www.kisho-sake.jp/はJR五日市駅から三頭山へ向かう道を車で4,5分走ったところ(旧道沿い)にある小振りの地酒屋だ。私はここの吟醸酒が好きで、秋川渓谷に来るとまず1,2本買って帰るのが常だ。土曜日も払沢(ほっさわ)の滝まで来たので、生酒・しろやま桜を買って帰った。これは新潟県産五百石を50%精米した吟醸酒で15百円(720ml)弱、瑞々(みずみず)しい味の酒だ。
その野崎酒造をオリンパスE510 で撮った。野崎酒造は以前は写真左奥の蔵の中を店にしてお酒を販売していたが、今は門の中の事務所の様なところで販売を行っている。売り上げが伸びていないのではないかと少し心配している。野崎酒造は販売活動は地味だが味は多摩の酒の中では一級品だと私は思っている。
オリンパスの一眼レフにも似た様な面がある。つまり実力的にはキャノン・ニコンを凌ぐものがあるのだが、プロだとか通だとかいう連中の批評が必ずしも芳しくない。これは世の中にキャノン教やニコン教などの宗教が蔓延っている故ではないだろうか?
オリンパスのカメラは日本におけるシュアよりも欧州のシェアの方が高い。私はこの原因を欧州人は伝統的な名声よりも新製品のコストパフォーマンスを素直に評価していることによると考えている。もっともオリンパスの新機種E510 は名機だが「ファインダーが見にくい」とか「測光点が3つしかない」といった弱点はある。
喜正にも弱みがありそれはやや淡麗で芳醇さに欠けるとことではないかと私は思っている。しかし喜正にしろオリンパスにしろ、その欠点を上回る良いところがあるのだ。私は少しへそ曲がりなところがあり、世間一般が推奨する一番人気のものより少し人気度合いに劣るが、実質的な商品を好む傾向がある。喜正とオリンパスは私の好きな商品群の中で大事な位置を占めている。