10月19日日曜日快晴。6時過ぎから朝食の用意をする。といってもカップラーメンとコーヒーだ。予定より少し遅れて廻り目平キャンプ場を7時25分に出発。西股沢沿いの林道(一般車両は通行禁止)の道を1時間歩いて分岐点到着(八丁平に登る道はあまり歩かれていないようだ)。15分程登ると「最後の水場」があった。ここから山道は沢を離れて深い森の中をひたすら登っていく。私はこの深い秩父の森が好きだ。昼なお暗い苔むした道には心休まるなにかがある。山道は一度水平になり最後の登りになった。10時金峰山小屋到着。ここはもう針葉樹林帯を抜け出ていて、雄大な景色が広がっている。目を引くのは八ヶ岳とその手前の瑞かき山だ。
写真は小屋の横にある7,8mの岩、左手に瑞かき(みずかき)山が見える。ここから頂上までは20分の登りだが意外に疲れた。
金峰山小屋で大休止を取ったので頂上到着は10時40分、廻り目平から3時間10分で登ったことになる。標準コースタイムより休憩込みで20分程早かった。写真は頂上の南にある五丈岩、岩の頂上まで登っている人も多いが私は止めにした。もし登り始めて中途でギブアップしたり、万一にでも転落すると面目丸潰れだから君子危うきに近寄らずである。若き日の剣尾根や屏風岩の勇者も老いては五丈岩を敬遠するか・・・・
頂上からは富士山、南アルプスの北岳、仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳、鋸岳、八ヶ岳連峰、中央アルプス、乗鞍岳そして浅間山まで四方の山を一望できた。金峰山2599m、高さこそ少し東の北奥仙丈岳2602mに僅かに譲るものの秩父の盟主である。廻り目平ルートは増富温泉ルートより登山時間は短いが、廻り目平への交通の便が悪いので登山者は少ない。我々も数パーティと出会ったに過ぎない。
11時40分頃下山開始。下山途中で紅葉の中に瑞かき山を見た。この山の景観は特異だ。22百メートルの標高でこれだけ岩に取り囲まれた山は日本では例を見ない。
午後1時には林道終点に到着。この後は紅葉を楽しみながらぶらぶらと歩いた。
午後1時50分廻り目平到着。約2時間で金峰山から下山した。帰路私は信州峠から瑞かき山の麓をドライブして須坂ICに入った。信州峠を下った辺りからの瑞かき山の姿が素晴らしいことをお伝えしよう。急いでいたので写真は撮らなかったが。