10月3日金曜日休みをとって奥秩父に今年最初の紅葉登山に出かけた。前日の天気予報では快晴だったが朝起きるとかなり曇っている。美しい写真は撮れないかもしれないが、きれいな空気でも吸おうとワイフと車で出発。行く先は奥秩父の大弛(おおだるみ)峠、秩父山塊の名峰金峰山と国師ケ岳の間で山梨県と長野県を結ぶ峠だ。標高2360mのこの峠はマイカーで登ることができる最も高い峠だ。
さて自宅を7時30分に出発、勝沼インターで高速を降り塩山経由で国道140号に入った。ナビ任せで走っていくとナビは牧丘トンネルの手前で左に曲がる道を指示するので、それに従うと閉鎖された林道に到達。案内図を見ると牧丘トンネルを越えて直ぐ右折するのが正解だ。目標は金峰牧場からクリスタルラインに入ることだ。こんなロスタイムもあって峠到着は11時15分位。結構時間がかかった。
大弛峠には約40台の駐車スペースがあるがほぼ一杯で路肩に駐車した。平日でこの状態だから休日なら大変だろう。11時30分奥秩父の最高峰・北奥千丈岳(2601m)を目指して登山開始。最高峰といっても山の風格で金峰峰には劣るので、この山の名前を知る人は少ない。
大弛小屋の上には紅葉した斜面が広がる。空は曇っているので写真は余さえない。10分程登ると「夢の楽園」と呼ばれる露岩地帯がある。露岩地帯だが木製の歩道があるので歩きやすい。大弛峠から前国師岳に登る道は急なところがあるが、木道が整備されているので大変歩き易い。
前国師岳からは富士山が見えた。
国師ケ岳と北奥千丈岳の分岐地点の紅葉、中々きれいだ。12時10分北奥千丈岳頂上到着。カップヌードル用のお湯を沸かす間に何枚か写真を撮った。
この写真は西北側を撮ったものだ。
秩父の山は標高が高い割には地味でぱっとしない。つまり高山的でなく日常的なのである。東北や上越の豪雪地帯であれば2千メートル程度の山でも頂上には一木もないというアルペン的様相を示すのだが、気候の穏やかな秩父では2600mの高峰の様相は穏やかなものである。
広角レンズに付け替えて空に広がるナナカマドの葉を撮った。枝の曲がり具合が面白い。
ナナカマドは赤い実をつける。この実は熊の好物だそうだ。これだけ人の多い大弛峠付近は熊も敬遠するとは思うが用心は越したことはない。
1時過ぎに峠を出て帰宅した。大弛峠の紅葉は10月最初から中旬位が見どころだろう。