クリントン元大統領の北朝鮮訪問・ジャーナリスト釈放に関する内外の新聞や専門家(外交評議会など)の解釈を見ていると、そのメディアの分析力の違い(もっとも新聞と週刊誌という報道速度の違いもあるが)が見えて興味深い。
例えばニューヨーク・タイムズは、クリントン元大統領は大変忙しいので、彼が金正日と話した内容や受けた印象が現政府に正しく伝わるのだろうか?という疑問を呈しているが、エコノミスト誌は以下の見解を示している。「クリントン氏に同行したジョン・ポデスト氏はクリントン政権の主席補佐官だったが、現在はシンクタンク・Center for American Progressのトップであり、同シンクタンクはオバマ大統領と関係が深い」
つまり同誌はこのルートで情報はオバマ大統領に伝わると示唆する。
また同誌は今回恩赦を求めたことについて保守派から「こんなことをすると北朝鮮が誘拐を繰り返すのではないか?」とか「大統領クラスの大物をイランに派遣して今年はじめからイランに拘束されているジャーリストの釈放を動かないのか?」という批判に対して、米国は北朝鮮がどれ程真剣に閉じこもった穴の中から出てくる積もりがあるのかテストしているのではないか?という分析を示している。
時間があると色々なメディアを読み比べたいものだがそれ程の時間もないのでこの話はこの辺りで止めにする。