金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

アマゾン、無料配布トップ11位、うれしいです

2015年05月20日 | デジタル・インターネット

今日(5月20日)アマゾンのベストセラーランキングを見ると、私が最近出版した「海外トレッキングで役に立つ80の英語」が何と無料配布本のトップ11位になっていました。

無料配布本の上位には、漱石の「こころ」「吾輩は猫である」「坊ちゃん」や太宰治の「人間失格」など著作権の切れた古典が並んでいます。

これらの名著はリーディングヒッターの地位を守り続け、私の「海外・・・」のようなポッと出の本が時々上位に顔を出し、すぐ消えていくというのが、ランキング構造の常態だと思います。でも泡沫(うたかた)にせよ、配布のトップ10に迫ったことは大変うれしいと思っています。

ダウンロードして頂いた方に感謝します。そしてダウンロードして頂いた人の中で、何割かの方が、ネパールが少し落ち着いたところで、彼の地にトレッキングして頂けたら素晴らしいことだな、と思っております。ネパールが経済復興を遂げる道はトレッキングをコアとした観光産業の復興にどれだけ素早く取り組めることではないか?と私は考えています。

トレッキングを通じて復興の輪を広げましょう。そしてその中から我々が元気を貰うことが出来れば更に素晴らしいことだ、と私は思っております。

この本の「無料配布プログラム」は明日で終了します。とりあえずダウンロードしておこうという方は是非この機会をご利用ください。

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ホーム・デポの好決算は、米国経済の堅調さの「特徴量」

2015年05月20日 | 投資

昨日発表されたホーム・デポHome Depotの決算はアナリスト予想を上回った。第1四半期の売上高は、前年同期を6.1%上回る208.9億ドルで、純利益も7.71億ドルと前年同期比6%の増益だった。一株当たり利益は、1.16ドルでアナリスト予想の1.15ドルを上回った。

BloombergにWhat Home Depot's results say about the economy and housing「ホーム・デポの決算結果は、(米国)経済と住宅市場に何を告げるか?」という記事が出ていた。

記事は「強い住宅市場は住宅への設備投資とその結果としてのホーム・デポの好決算を意味するという『世間一般の通念』により、長い間、同社は米国住宅業界のproxyと見られてきた」と書き出す。

Proxyは「代理、代用品」という意味だが、人工知能開発の機械学習の用語を使えば「特徴量」ということができるだろう。「特徴量」は対象の 特徴を定量的に表すもので、より精度の高い特徴量が選択されると予測精度が向上する。

米国では住宅価格が上昇してくると、居住者は住宅の改良(庭の拡張・風呂場の改良など)に大きな資金を投じるようになる。だから米国最大のリフォーム資材小売業者であるホーム・デポの業績が向上する。一方不況期には、消費者は住宅の維持・修繕程度にしか資金を投じないので、ホーム・デポの業績は伸びない訳だ。

このことから、一部の人はホーム・デポの業績は景気サイクルの遅行指標だと考えている。しかし事実は必ずしもそうではなく、リーマンショックによる不況が訪れる前の2006年の早い段階で、ホーム・デポの既存店売上は減収に転じていたと記事は報じている。

米国の住宅価格は堅調だ。今年に入って一戸建て住宅価格は7.4%上昇している。

ミレニアル世代とよばれる1980年代~2000年に生まれた世代が、世帯形成期に入り、住宅需要を押し上げるという予想も米国住宅業界やホーム・デポにも追い風である。そして米国の住宅産業が好調になると、米国の景気は押し上げられる。

ホーム・デポの業績が、景気の遅行指標なのかあるいは一致指標・先行指標なのか私には分らない(研究している人はいると思う)が、景気全体と強い関連を持っていることは間違いない。つまり景気に対して強い「特徴量」を持っていると言える。

投資とは株価に影響を与える「特徴量」を見つけ、特徴量の変化を感知して投資行動を決定するプロセスなのだろう。できれば多くの人が気がつかない「特徴量」を見つけたいとは思うが、それは簡単ではない。

 

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