金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

「数字はウソをつかない」(2)~何が人々を幸せにするのだろうか?~

2021年04月05日 | 本と雑誌
 「数字はウソをつかない」Number don't lieの中にWhat makes people happy?という項目がある。毎年春に国連の関連機関が発表しているWorld Happiness Reportを踏まえた世界の国の幸福度比較に基づくある推論が述べられている。
 幸福度は一人当たりGDP、健康寿命、主観的幸福度、寛容度などで測定される。幸福度ランキングはフィンランドを第一位としてデンマーク、ノルウェーという北欧諸国が続き、日本は58位(2016~2018年)でお隣韓国54位の少し下である。幸福度スコアの内訳をみると日本は寛容度と主観的幸福度が低い。寛容度については「過去1カ月にチャリティに寄付をしましたか?」といったチャリティ実績で測定されるので、寄付の習慣が定着していない日本には低い点数が付く。
 さて「数字はウソをつかない」は次のような推論を行っている。
  • 幸福度ランキング23位のメキシコは暴行や殺人の割合が高い国だけれど24位のフランスより幸福度ランキングが高い。
  • グアテマラ(27位)はサウジアラビア(28位)より高い。
  • パナマ(31位)はイタリア(36位)より高い。
  • アルゼンチン(47位)は日本(58位)より高い。
上記の比較では最初の国よりも後の国の方がより豊かで暴力沙汰が少なく、安定して過ごしやすい。だがどうして最初の国の方が幸福度が高いのだろうか?
 最初の国に共通することはかってスペインの植民地でありそれ故にカトリック信者が多いのである。
 そして本は幸福度ランキング10位以内の北欧諸国などに入っていないのであればカトリックに宗旨替えをしてスペイン語を勉強するのが良いとまとめている。
 カトリックに宗旨替え以下は冗談としてもカトリックの信者が幸福度が高いというのは興味深い推論だ。
 我々は自己責任で色々なことを決め、努力し、その結果を受け入れるものだと学んできた。だがこれは結構しんどい話だ。神様か仏様かはしらないけれど絶対的な誰かが運命を決めていると考えた方が楽かもしれない。
 非常に大雑把な物言いをすれば、北欧諸国は自由な選択と自己責任でうまく回り幸福度が高い。仄聞するところでは、北欧はセイフティネットがしっかりしているし、退職後は振出に戻って皆が一様にシニアライフを楽しむ仕組みになっているようだ。その次の層として北米・欧州諸国があり、その次辺りに中南米のカトリック諸国があり、日本・韓国・中国など東アジアの経済大国はそれ以下の層を構成するという構図である。
 これは私の直感的な推論だが、北欧、北米・欧州、中南米にはそれなりのセイフティネットがあるが、急速に経済成長を続けた東アジアではセイフティネットが弱いということがあるかもしれない。
もっとも幸福度ランキングは「ある切り口」から幸福度を推測したものに過ぎないので目くじらを立てて議論するほどの話ではないだろうが。
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「数字はウソをつかない」(1)~英語の本を読む楽しみとメリット

2021年04月05日 | 本と雑誌
 新聞広告で「世界のリアルは数字でつかめ」(原題 Numbers Don't lie)という本を見かけたので買って読んでみることにした。
 本の値段は出版形態で異なる。この本を紙の出版物で買うと2,200円だが、アマゾンの電子本Kindleで買うと2,090円だ。
 また英語の原書をKindleで読むと1,687円で読むことができる。
 私はこの手の本は英語で読むことにしているのでKindleで英語版をダウンロードした。値段は紙で出版された日本語版の約3/4だ。安いということが第一のメリット。
 次に読みながら多少英語の勉強になるということ。これが第2のメリットだ。
 英語の勉強になるとはいえ、長い話は疲れる。長い話はポイントをキチンと押させて進まないと後で話が分からなくなる可能性があるからだ。
 それに較べてこの手の複数の独立したエピソードで構成されている本は読み易い。
 この本は71の独立したテーマを統計的な観点から取り上げている。最初のテーマはWhat happens when we have fewer children?
 少子化で何が起きているか?というテーマだ。次のテーマは幼児死亡率が「生活の質」の最良の指標?というテーマだ。
 一つ一つの文章は長くないし、概ね文章は平明なので読み易い。
 もちろん知らない単語も出てくるが、電子本の場合は簡単に辞書を引くことができるので苦にはならない。
 また一つ一つのテーマが独立しているので、関心の薄いテーマは読み飛ばしても良い。私の場合、幾つかのテーマはこれから書く予定のメルマガのネタになったり、あるいは将来行う(かもしれない)スピーチのネタになる可能性が高い。
 色々な点でこの手の本は英語版をKindleで読むのがベストだと私は考えている。
 なお原題のまま「数字はウソをつかない」というタイトルにした方がインパクトがあると思うのだがどうして訳者の方は「世界のリアルは数字でつかめ」というタイトルを選んだのだろう?
 「数字はウソをつかない」という言葉はビジネスパーソンだった頃私は常に重視してきた考え方だ。会社での報告書・提案書・審査判定書などは総て数字をベースにして、極力文飾を排除するという自分の姿勢にこの本のタイトルがマッチしたので英語版で読み始めたのかもしれない。これは余談だが。
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ブログ作成に役立つスマホ・PCのフォト連携

2021年04月05日 | パソコン
 スマートフォンのカメラ機能がのでブログに載せる写真をスマートフォンで撮ることが多くなった。
 スマートフォンからブログに投稿する場合は写真を簡単にアップすることができるが、長い文章をスマートフォンで書くのは効率的ではない。私の場合は。
 そこでスマートフォンで撮影した写真をグーグルフォトにアップして、PCからグーグルフォトの写真をダウンロードしてファイルに保存し、そこからブログにアップするという手間をかけている場合が多かった。
 最近その手間を少し省略する方法として使い始めたのが、パソコンからスマートフォンの写真を呼び出す方法だ。
 Windpows10には「スマホ同期」というアプリが入っているので、これを使ってスマートフォンとPCを同期させるとスマートフォンで撮影した写真をパソコンに表示することができるので一手間省くことができる。
なおスマートフォンとPCを同期させるとPCから電話をかけることもできるようだが、その必要性を感じないのでこの機能は使ったことがない。
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