金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

一足早い神代植物園

2007年03月21日 | まち歩き

春分の日ワイフと神代植物園に花を見に出かけた。ソメイヨシノの開花には少し早いがその他の花が色々咲いているのでカメラを担いで出かける。写真を撮るには一人で出かける方が良いのだが、夫婦で過ごす時間も大事である。

入り口左手の小さな丘の上にはオオカンザクラが咲いていてカメラを構えた人が風が止むのを待っている。

Ookanzakura2

桜の葉はあまり鮮やかな緑を呈さない。新緑の季節はまだ遠い。

Ookanzakura1

この時偶然元の会社の仲良しに出会った。時々ハイキングに一緒に行くI君で、素敵な奥様とご一緒。うーん、皆さん飲んだくれているだけでなく奥様を大事にしているのですね。

実は昨日麻雀で遅くなりタクシーで帰宅したら今朝ワイフから「あなたは結構贅沢しているわね。私なんか少しでも安い買い物をしようと思いリビン(田無のショッピングセンター)の安売り日を狙って買い物をしているのに」と軽い嫌味を言われた。で今日は昼食付きで植物園に連れてきた次第である。

さてもう少し奥に進むと数輪花を付けたソメイヨシノがあった。つぼみふくらむというところだ。

桜にはやや早いが公園には色々な花が咲いている。コブシもこの季節の花だ。カメラの絞りを変えて写真を撮ってみた。最初は絞りを大きく開いて(3.5にして)バックをぼかしたもの。

Kobushi1

次の写真は絞りこんで(F22)遠景まで取り込んだもの。

Kobushi2

これでは手前のコブシの花が冴えず全くわずらわしい写真になっている。写真はどれだけ写すかではなくどれだけ写さないかがポイントである。

しだれ梅の風情も良い。

Shidareume

来週か再来週にはソメイヨシノが満開になり、神代植物園も人で一杯になるだろう。満開の桜は良い。しかし菜根譚は「花は半開を看、酒は微醺に飲む」と言い花の盛りよりも五分咲きの方に軍配を上げる。敷衍すればソメイヨシノに先駆する色々な花の中に桜の盛りの幻を見るならそれもまた一つの境地であろう。

それにしても「酒は微醺に飲む」という言葉は耳に痛い言葉だ。幾つになっても外で飲むと度を過ぎしてしまう時があるのは我ながら困ったものである。家の壁に桜のつぼみの写真でも張っておき、酒は微醺を思い出すようにしようかしらんなどと考えることがある。

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アジアの銀行、強みと弱み

2007年03月21日 | 金融

私は発展途上国の投資対象として銀行は有力なセクターと考えている。それは発展途上国が今後アメリカ型の消費社会に向かうと住宅ローンや消費者ローン等の拡大が期待できるからだ。

ウオール・ストリート・ジャーナルによると、中国で住宅ローンが利用できる様になって10年も経っておらず、最大の住宅ローン提供銀行である建設銀行でさえ、住宅ローンはローン全体の2割に満たない。インドの住宅ローン市場はもっと未熟で、過去20年間に5百万件の住宅ローンが実行されたに過ぎない。インド最大の民間銀行ICICI銀行はステートバンクオブインディア(国有銀行でインド最大)よりも熱心に住宅ローンを取り上げているがそれでもローン全体に占める割合は3割である。(ステートバンクオブインディアは11%)

つまりこれらの銀行は今後相当住宅ローンを伸ばす余地がある。

と同時に問題もあるとウオール・ストリート・ジャーナルは指摘する。それは疑念のある融資方針があちこちに見られるからで将来重大な問題になる可能性はあるかもしれないと言うのだ。中国の銀行検査当局が新聞に告げたところでは幾つかの銀行で住宅ローンを詳細に調べたところ3割が違法だったという。多い違法の例は複数の物件で担保された住宅ローンということである。しかし実際のデフォルト比率は低い。

個人融資が健全に成長していくには、法制度や個人信用情報の集積といったインフラが大前提になる。しかしそれよりももっと重要なことは「クレジットカルチャー」ということだ。このクレジットカルチャーというのは、要は返せる範囲でしか借金をしないということなのだが、ウオール・ストリート・ジャーナルは韓国の例を引いて、世界どこでも上手くいくとは限らないと言う。韓国では米国政府の後押しもあり税金の優遇措置までつけてクレジットカードの拡販を行なったが、4年後には大量のデフォルトのため、最大のカード会社が殆ど倒産に追い込まれるということがあった。

特に懸念があるのは中国で個人債務者に関する情報が欠如していて、推測をもとに与信判断がしばしば行なわれている。2002年にオートローンが始めて実施された時、業界はデフォルトの波に襲われた。

また最近株式市場が高騰しているが、当局が懸念していることは住宅ローンを借り替えて資金を捻出したり、クレジットカードを使った借入で資金を捻出して株式投資を行なう個人投資家がいることだ。

今サブプライム住宅ローン問題で悩むアメリカからこの様なメッセージが出ていることは興味深い。

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