携帯電話は持っている。しかしヘビーユーザーではない。多いのはワイフに「今日の夕食はいらなくなった」とメールすることだ。後たまに麻雀のお誘いが来る。また時々銀行から引き落としの案内メールが来る程度だ。従って電話機は数年買い換えていない。こんなおじさんに朗報が来た。新聞記事等でご承知だろうが、総務省の提言を受けてKDDIが「携帯電話機の値段は高く、通話料金は安く」というプランを導入すると発表した。NTTもこれをフォローするという。新プランに乗り換えるには新しく携帯電話を買う必要がありそうだが、頻繁に機種を変えない我々にはお得なプランかもしれないと考えている。
ところでこのプランのマクロ経済的な影響は、消費者物価指数が下ぶれしてデフレ脱却に歯止めがかかるというから驚く。実に巨額の電話代が払われているのだ。FTにかなり詳しい話が出ていたのでポイントを見てみよう。
- エコノミスト達によると携帯通話料金を引き下げることでCPIを最大0.6%引き下げる可能性がある。これは極めて大きな下落率だ。CPIを集計している総務省はKDDIが最大3割といっている通話料の引き下げのCPIに与える影響を決定する必要がある。
- 料金の引き下げの一部は携帯電話機の値段引き上げで相殺されるが、携帯電話機はCPIバスケットの0.04%のウエイトしかないが、毎月の通話料は2.17%を占める。
ところで携帯通話料金の引き下げは株式市場のどのような影響を与えるのだろうか?KDDI,ドコモは携帯通話料金を引き下げるので収入減になるが、携帯電話機購入に際して払っている補助金を減らすので一部は相殺される。また補助金を減らすため、携帯電話会社は電話機をより標準化してコストを減らすようにするだろう。従って電話会社には意外にニュートラルかもしれない。
また現在は2年で5分の1のユーザーが端末を買い換えるといわれているが、この買い替えサイクルが長くなる。この影響が強くネガティブに働くのは携帯メーカーである。従ってミクロ的にはマイナス影響がでるセクターがある。
ところが物価上昇率が下落するということは、利上げ圧力が遠のくということでマクロ的には株価の上昇要因だ。
以上のようなことをまとめて携帯通話料金の引き下げが何故おじさんに有利か整理してみよう。
- おじさんは頻繁に携帯電話機を頻繁に買い換える訳ではないので~妙に若者ぶって買い換えている人もいるが~、ハードが安いよりも通話料が安い方が得だ。
- 標準化されたシンプルな電話機が普及することは歓迎。複雑な機械を使いこなすのは大変だ。
- 株価が上昇するのは歓迎。懐が豊かになったような気がして安心して遊ぶことができる。
そんなところですかねえ。