10月12日金曜日一日休みを取り、土・日で苗場山に紅葉登山をすることにした。今回は写真撮影を中心にするので単独登山だ。12日午前6時30分マイカーで西東京市の自宅出発。今日は苗場山山頂の小屋泊まりなので余り早く着いても退屈する。そこで越後湯沢まで高速で行くのを止めて、月夜野ICから三国峠越えで苗場山へ向かう。三国峠の手前から空模様が怪しかったが車が三国峠を越えると完全な雨となった。食料品を苗場スキー場のある浅貝付近で購入しようと思っていたが、コンビニは空いていない。カーナビには出ていたのだが・・・・三国峠を通る場合は手前の月夜野付近のコンビニで買い物をするべきだ。
結局食料品を求めて越後湯沢近くまで行き一番手前のセブンイレブンでこの日の昼食やお酒のつまみを仕込む。ところがこのお店はお酒は売っていない。レジのお姉さんに聞いたところ、信号3つ先のSave onの隣に酒屋さんがあることが分かり、そこでウイスキーの小瓶を買った。まだ雨は強く降っていたが、天気予報では良くなるので和田小屋に向かう。午後10時30分和田小屋下の駐車場到着。道草を食わなければ自宅から3時間程度で来ることが出来そうだ。駐車場は和田小屋の下徒歩25分のところにある。雨は完全に上がったので身支度を整えて10時47分出発。今回はカメラの三脚と広角・望遠の交換レンズを持っているのでズシリと荷物は重い。11時10分和田小屋着。少しスキー場の中を歩くと道はブナの林に入る。ブナが栂の木に変わる頃下ノ芝到着12時10分。ここは黄色い紅葉が多い。
13時15分頃中ノ芝到着。ここは紅葉が本当にきれいで感激する。今回の登山で一番紅葉が美しい場所だった。
中ノ芝から上は所々笹の斜面となり視界が開ける。振り返ると平標山や仙ノ倉山が見えるが頂上は雲の中だ。小松原分岐を過ぎると神楽峰の頂上は近い。頂上は特に休む程の場所でもないので2時10分頃通過した。さてここから少し南に回りこむと苗場山が迫力をもってのしかかって来る。神楽峰から130m程下る。鞍部にはお花畑の名前が付いているが、この時期には何もない。枯れ草が秋の風にそよぐのみである。苗場山本峰には50分近い一気の登りだ。ここから見る苗場山は深い逆光に沈んでいてただ大きな塊に見える。潅木と滑りやすい泥混じりの急坂を登り切ると突然広々とした高層湿原の世界が広がった。午後3時10分苗場山山頂到着。山頂には2軒山小屋があり、今日は自然体験交流センターに泊まることにしていた。小屋の前に荷物を降ろし、暫く高層湿原の写真を取る。三脚を立て望遠レンズで高層湿原の景色を撮ってみた。
山頂は風が冷たく、カメラや三脚をさわっていると手がかじかんでくる。
この日の夜は稲城市から来た同年輩の単独行の男性と話が合い一緒にお酒を飲んでいた。100名収容の小屋だが本日の泊まりは8名内女性が5名だった。どうも交通の便が良くなり苗場山を日帰り登山で登ることはそれ程困難ではなくなったため、山頂小屋の宿泊者が減っている様だ。
13日日曜日どういう積もりだったか、朝ごはんは注文していなかった。思うに山小屋の朝食代が高いのに憤慨していたのかもしれない。従って皆が朝ごはんを食べる前にビスケットをかじって出発する。時間は6時。夜来の雨はほんの一部雪に変わった様だ。木道の上に1,2mmの雪が薄っすらと残っていた。苗場山を降り神楽峰に登り返す登り口の近くに「雷清水」という湧き水がある。ここでお湯を沸かしてインスタント・ラーメンを食べた。霧が深く苗場山は全く見ることが出来ない。
7時40分中ノ沢到着。霧は少し晴れてきた。和田小屋方面からは続々と登山者が登ってくる。
中ノ芝を出ると次の目標は下之芝だ。天候はパッとしないが雨が降る様でもない。
中ノ芝では赤い色の中心であるドウダンツツジを写真取ってみた。一雨毎に一雪毎にツツジの赤が鮮明になっている。
下之芝付近で広葉樹の姿をとらえました。
9時30分駐車場着。苗場山からの下山道はぬかるんでいてスパッツや雨具のすそがドロドロになった。昨日は4,5台の車しかいなかった駐車場も今日は満杯で一部道にはみ出していた。ところで下の写真は最近ジョイフル本田で買ったスケッチ用の椅子(1200円位)だ。スケッチはご無沙汰しているが、車に積んでおくと登山靴の履き替えなどにとても便利な小道具だ。
帰路は湯沢ICに向かう。日帰り温泉が簡単に目に付けば入ろうと考えていたが、目に付かずそのまま高速に入ってしまった。結局風呂は家の近所の「王様のお風呂」になってしまった。ここはスーパー銭湯なのだが、ジャグジーやサウナが揃っていて悪くはない。しかし湯沢の温泉より近所のスーパー銭湯を愛好するようになってはアウトドアマンの旗印をおろさなければならないかもしれないなどと思いながら、私は正午の陽の光を銭湯の露天風呂で浴びていた。