金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

秋の夜長

2007年10月10日 | 俳句

夜長は秋の季語だ。短い夏の夜の後だけに秋の涼しい夜は長く感じる。

正岡子規に 長き夜や 孔明死する三国志 という俳句がある。写生俳句の正岡子規にしては蕪村のように故事を踏まえた面白い句だ。中国の長編小説「三国志」で諸葛孔明の死ぬというクライマックスまで読み進むということで夜の長さをあらわしている。

この俳句は土井晩翠の星落五丈原という歌を思い出させる。

祁山悲秋の風更けて 陣雲暗し五丈原 ・・・・・丞相病いあつかりき 丞相病いあつかりき

先帝劉備玄徳の死後、諸葛孔明は魏と雌雄を決すべく数度五丈原に出陣する。しかし魏の名将司馬仲達は孔明の鋭気を避けて守りに徹する。孫子の兵法が教える「堂々の陣はうつことなかれ」ということだ。そうする内に命をすり減らして政務と軍務に精励していた孔明はついに五丈原にて死んでしまう。

正岡子規が何時この句を詠んだのかは知らない。彼は既に己の病と寿命を知っていたのだろうか?もしそうだとするとこの句にはもっと重みがある。

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株高で富豪増加、インドの話だが

2007年10月10日 | 社会・経済

FTによるとインドの株高でインド最大の実業家ムケシュ・アンバニ氏が世界で10位以内の富豪に入った。米国のフォーブス誌を見ると8月3日に発表しているリストでは同氏は14番目で純資産額201億ドルだ。このところのインド株高とルピーが対米ドルで強くなったので、ドル換算の資産額が拡大したということだろう。過去1年間でインドの代表的株価指数Sensexは50%上昇して、インドの時価総額は1兆ドル以上になった。アンバニ氏が率いるリライアンス・グループの株価は株価指数の倍の勢いで時価が増えている。因みに世界一の富豪はビル・ゲーツ氏で560億ドル、日本一の富豪は森トラストの森昭社長で純資産額は55億ドルだ。

ムケシュ・アンバニ氏と弟のアニル・アンバニ氏と反目しながら家業の石油精製業と繊維産業を伸ばしている。ムケシュ・アンバニ氏が率いるリライアンスグループが北西インドに保有する精製所は第二フェーズが完成すると世界最大の精製所になるということだ。

ムケシュ・アンバニは今鉄鋼王のミタル氏についてインド第二の富豪だ。弟のアニルもそれに次ぐ資産家だ。

インドで誰が金持ちになってもそれ程の興味はないが、今のインドのパワーは大変なものだ。インドに投資してほんのちょっぴり豊かになることは我々にもできることだろう。

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