金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

都電荒川線から王子を歩く

2007年10月07日 | まち歩き

10月7日日曜日晴、ワイフと都電荒川線に乗って散歩をする。高田馬場から15分程歩いて「面影橋」駅につく。高田馬場からは「学習院下」の方が僅かに近そうだがワイフが「面影橋という名前が良い」というのでそちらに向かう。この近くには山吹の里という地名がある。大田道灌の「山吹の伝説」の発祥の地ということだ。もっとも山吹の里は埼玉県の越生町にもあり、どちらが本家かは知らない。

Arakawasen

東京近郊に住んで30年になるが都電荒川線に乗るのはほとんど始めてである。ほとんどというのは昔池袋界隈で働いていた時に意識せずに乗っていたことがあるかもしれないからだ。映画「三丁目の夕日」のイメージでレトロな趣味的電車かと思っていたが、沿線の住人の大切な足になっているようで混んでいるのに驚く。面影橋から30分近くかかって王子に到着。

王子では「紙の博物館」に入る。入館料は300円。飛鳥山公園はオープンマーケットで人の山だが博物館の中は空いていた。恐らく製紙会社を退職されたと思われるボランティアのおじさんが丁寧に紙の起源を説明してくれた。驚いたことは「紙は蔡倫が発明したのではなく、その150年以上も前からあった」という話だ。私の記憶では学校で後漢の蔡倫が西暦105年に紙を作ったと習ったようだったが・・・・。因みに中国では蒙恬造筆 蔡倫造紙と対句になっている。後ほど調べたところやはり蔡倫は紙の発明者ではなく改良者だということが分かった。

博物館の前にパピルスや和紙の材料のコウゾの鉢植えがあった。

Kouzo

写真はコウゾ。切れ込みに特徴がある。ところで日本は江戸時代の頃各地で紙が生産され大量に流通していた。人々はこの紙を使って本を読み、習字を行ったのである。日本人を未開の野蛮人と思っていたペリーが実際に来日して日本人を見たところその識字率の高さに驚嘆したという話があるが、豊富な和紙が江戸の文化と教育を支えたことは間違いない。

紙の博物館を出て滝野川の方に少し歩くと「渋沢資料館」があるが、10月一杯は休館となっていた。その向かい側に渋沢栄一の書庫として使われた青淵文庫があるが中を見ることは出来なかった。

Sibusawa

青淵文庫を過ぎてしばらく行き本郷通りを渡って200mほど行くとゲーテ記念館がある。ただし土日祝日は閉館。

滝野川公園を通って京浜東北線の上中里駅に向かう。公園の中のステージで70年代のフォークソングを歌っている人がいた。「遠い世界に」を一曲聴いていく。あの頃の歌には意味があった・・・・

この王子から飛鳥山の博物館を回って上中里に行くコースはよく紹介されている散歩コースだ。歩数にして大体8千歩程度だった。

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外資の不動産熱おさまらず

2007年10月07日 | 社会・経済

FTによるとゴールドマン・ザックスがこの前の金曜日に東証マザーズ上場のシンプレックスにTOBをかけた。このことは2つの点で興味がある。一つは東京の地価は既に一種のバブルではないか?という人がいるほど高騰しているが、投資のプロ中のプロである米国投資銀行がまだ盛んに買いを入れている点だ。もう一つは米国サブプライム・ローンという「不動産」で手痛いやけどをしたはずなのに又不動産である。日本の会社だと「しばらくは不動産という言葉を聴くのも嫌だ」となるところだが、外国人はねちっこい。後者の話は別の機会にするとして前者の問題を考えてみよう。

ゴールドマン・ザックスは既に日本に1兆5千億円の不動産投資を行っているが、シンプレックスの株式を65%のプレミアム上乗せで買うという提案を行った。 ところがシンプレックス株式の43%を保有する日興コーディアルも株式買収計画を持っているようだからディールの行方はどうなるのだろうか?

ゴールドマンの日本不動産への投資は10年にわたるだろう。傘下のゴルフ場は100ヶ所を数える。また最近では銀座のティファニービルを最も高い値段で購入している。ゴールドマンと並んでモルガン・スタンレーも積極的だ。モルガン・スタンレー・リアルエステート・ファンドは2兆円以上の物件を日本で管理している。

外国人投資家が日本の不動産市場に積極的な姿勢を示す理由について私は以下の理由があると考えている。

一つは金利の大幅な上昇が見込まれないからだ。食品などの中には値段はあがっているものもあるが、携帯通信料の下落が見込まれるなど消費者物価が上がる要素はない。一方東京都心のプライムビルを中心に賃料は上昇している。従って日本の不動産投資は魅力的なのである。この様ななことは新聞・雑誌に書いてある。

以下は新聞・雑誌にかいてないことだが、米国人投資家は東南アジア・極東アジアにある種のgeopolitical(地政学的)なリスクが高まっていることを感じて東京の価値を再評価しているのではないか?と私は直感している。南北朝鮮の首脳会談が具体的な成果に結びつくかどうかは不明ながら、朝鮮半島の統一が進む場合朝鮮半島から米軍は一層の撤退を求められるだろう。そしてもし朝鮮半島が統一に向かいだすと韓国は疲弊し、日本には大きなビジネスチャンスが回ってくる可能性がある。台湾・中国本土の問題も微妙だ。

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このことは専門家も指摘している話ではないので、あくまで一人の市井の評論家のご意見としてお聞きおきください。<script type="text/javascript"></script><script type="text/javascript"></script>

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