金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

米銀の不良債権処理状況(質問へのご回答)

2010年01月08日 | 金融

読者のごるでぃーろっくんろーるさんから次のような質問を頂いたので、とりあえず分かる範囲でお答えします。なお米国の知人に照会していますので、追加情報があればまた個別に御連絡申し上げます。

【ご質問の内容】

米国金融機関の不良債権の処理の進捗状況が知りたいです。・・・・時価会計の緩和により、損失を計上しなくて良いとなると何も進んでいないのではないか?また、債務者の返済が滞っている状況では、なにもキャッシュフローが生まれないため、毀損が進んでいるのではないか?と疑問を持ったからです。

【回答】

ムーディーズの調査の一部がhttp://www.researchrecap.com/index.php/tag/banking-system/ というサイトに出ていましたので、ポイントを拾ってみました。なおフル・レポート(US Banking Industry Fundamental Credit Conditions 3Q09)は有料です(私は読んでいません)。

  • 第3四半期に不良資産は増加した。また初期の段階の遅延が増えている。これは2009年前半のポジティブな傾向に逆行するもの。このような状況にも関わらず米銀は貸倒引当金を減少させた。このことに対する一般的な説明は「同四半期においてネットの貸倒損失が減少した」というものである。
  • 格付のある米銀は2008年に既に880億ドル、2009年の最初の9ヶ月間に1,120億ドルの償却を行っているが、我々が推定している償却必要額5,360億ドル(2007年12月31日のローン残高の9.7%に相当)に達するには更に3,360億ドルの償却が必要である。
  • 2009年9月末のノン・パフォーミング・ローンの比率は5.2%である。また第3四半期の償却を年率換算するとローン総額の3.3%になった。
  • 商業用不動産の資産劣化が住宅用不動産のそれを上回る傾向になっている。
  • ポジティブな点は自己資本の増加と資産の減少から引き続き、キャピタル・レシオが改善している点である。

ムーディズは米銀はまだ償却が不足していると見ているようですが、その理由が時価会計の緩和によるものかどうかは「さわり」の部分では分かりませんでした。

以上簡単ですがとりあえずのご回答とさせて頂きます。

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火災保険、見直して保険料を3分の2に

2010年01月08日 | 金融

代理店から「火災保険 更改案内」がきた。毎年余り考えずに前年と同じ内容で更改していたが、今年は保険商品の改定があったので、これを期に補償内容をチェックしてみた。

「お奨めプラン」(前年並み)では「火災・落雷」「風害・雹害・雪害」「水漏れ」「盗難」「水災(床上浸水)」「破損(例 自動車が飛び込んできた)」の6つの災害がカバーされている。

ところがつぶさに考えてみると、川や傾斜地が近くにない我が家の場合「水災」リスクはまずない。

そこで保険会社に「水災」を外すプランにして欲しいと連絡したところ、「一戸建ての場合、『水災』だけなしのプランはありません(マンションはあり)。どうしても「水災」なしを選ばれるなら「破損」補償もなしのプランになります」という回答。

では「破損」補償でカバーされるものは何か?というと、パンフレットには「自動車が飛び込んできて建物が壊れた。机をテレビにぶつけて壊した」という例示がある。我が家の場合、大きな通りに面していないので、自動車が飛び込むリスクは極めて低い。また机はなるべく動かさないようにしよう・・・ということで「水災」「破損」補償のないプランを選択した。

こうすると約6万2千円の年間保険料が3分の1減って4万2千円程になった。

損害保険の内容もつぶさに点検すると保険料削減の余地ありと思った次第である。

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寒い季節の運動はインドア?それともアウトドア?

2010年01月08日 | スポーツ

私の所属しているスポーツ・クラブ(ティップネス)は、年末年始クローズしていた。そのせいか若干ながら体重が増えている。寒い季節ながら駅までの道を歩いて往復しているが、余り効果がない。

「寒い季節は動物としての本能から体が脂肪を蓄えようとするのだろうか?」などと思っていた時、たまたま流し読みしていたニューヨーク・タイムズに次のようなQ&Aが出ていた。

【質問】

野外で運動する場合、人間は暖かい気候と寒い気候ではどちらの方がより多く脂肪燃焼するのでしょうか?私は体温を維持するためより激しく体を動かすので寒い気候の方が脂肪燃焼が多いという意見に傾いています。

【識者の回答】

伝統的な知恵とは反対で、寒さの中で運動を行っても、新陳代謝を促進するというシナジー効果がないことが1991年のスポーツ・メディスン誌に発表されています。人体が寒気に晒されると脂肪組織内の血管が収縮して新陳代謝が低下するので脂肪燃焼はスローダウンすると考えられます。

なるほど。ということで脂肪燃焼を目的として運動をするのであれば、冬はインドアの方が効果が高いということですね。

ティップネスさん、年末年始はカロリー摂取過剰気味になりますので、来年からこの時期オープンしてくれると助かるのですが・・・・・・

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