金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

秋の下越一泊二日の旅~鍛冶道場~

2011年11月06日 | 旅行記

小旅行の最後は三条市が運営する「鍛冶道場」で包丁研ぎの研修を受けることだ。このため家で使っている木屋の包丁二本をバッグの底に入れて旅を続けてきた。

工業都市として発展した三条市の基礎となったのが鍛冶技術。その鍛冶作業を体験させてくれるのが「三条鍛冶道場」で、弥彦線北三条駅のすぐ隣にある。http://www.city.sanjo.niigata.jp/shokoka/kaji/page00013.html

Kajidoujyou

嬉しいことに包丁研ぎの指導は当面「無料」である。木屋に包丁研ぎに出すと1本3千円程度取られるのでしっかりした研ぎ方をタダで勉強できることはありがたい。

指導員の方に持参した包丁を見せると「研ぐ時の砥石と刃の間の角度が大き過ぎる」と言われた。持参したステンレスの両刃包丁の場合だと砥石と包丁の間の角度は15度程度、10円玉が1枚半入る程の角度が良いということだ。

それをわが家では我流で30度以上の角度を付けて研いでいたのである。無知とは恐ろしい。

指導員の方はまずグラインダーで刃の角度を修正しそれから正しい包丁の研ぎ方を教えてくれた。そのポイントは「包丁と砥石の正しい角度を維持して包丁を前後させる」「原則として包丁が体の正面に対して45度になる(砥石に対しても45度になる)ように構えて研ぐ」ということだ。あれやこれやと指導を受けて30分以上かかって漸く研ぎ上がったのが下の写真だ。

Houchou

帰宅してからトマトを切ってみると面白いほど良く切れた。縁もゆかりもない東京の住人に懇切丁寧に包丁研ぎを教えてくれた三条鍛冶道場の方々に深謝。

なお鍛冶道場では手作り切り出しナイフの作成の指導も行なっていた。こちらは2日のコースだが時間を作って挑戦してみたいものである。

もっとも包丁研ぎではクタクタになった。燕三条でレンタカーを返し列車待ちの間に缶酎ハイを一杯飲むと新幹線の中では寝入ってしまった。ナイフを作るにはもう少し工作やモノ作りの基礎体力を付ける必要がありそうだ。

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秋の下越一泊二日の旅~野鳥と豪農の館~

2011年11月06日 | 旅行記

弥彦で一泊した翌朝は久しぶりに旅館で純和風の朝食を食べた。その後車で佐潟公園に向かった。ここは佐潟という浅い湖と湿地があり野鳥観察ができる場所だ。趣味と言える程ではないが、野鳥を見ることは好きだ。好きだけれど中々野鳥を識別することができないのでもどかしさを覚えるが・・・・

弥彦から30分程のドライブで佐潟に到着。ハクチョウが群れ飛んでいる。

Sgata1

ラムサール条約湿地になった佐潟には水鳥・湿地センターという施設があり、置いてある双眼鏡を無料で使うことができた。またボランティアのオジサンが野鳥について色々説明してくれる。勉強になるのだが今回は野鳥に余り興味のないワイフと一緒なのでそこそこに切り上げ湖畔を少し歩いてみた。時間は午前9時30分。ボランティアのおじさんによるとカワセミが餌を食べに来る時間は過ぎたということだった。残念。野鳥観察をするには旅館の食事は遅すぎる。

今回は標準ズームでの撮影なので野鳥の写真としては見るべきものはない。

Hakuchou

Fling

望遠レンズや双眼鏡を持ってくれば半日は遊べそうな場所だったがそこそこに切り上げ次は阿賀野川左岸横越地区にある「北方文化博物館」に向かった。この博物館は「豪農の館」とも呼ばれる。博物館に行くまで「豪農の館といっても昔の農機具か何かが展示してあるのではないか・・・」とあまり期待していなかったが一歩施設の中に足を踏み入れると印象は一変した。建物、展示品、庭等素晴らしいの一言に尽きる。

Kitakata1

Kitakata2

北方文化博物館は越後の豪農伊藤家の家屋敷を太平洋戦争後財団法人化したものだ。

玄関前の石碑には東山魁夷の「古い家のない町は想い出のない人間と同じである」という言葉が刻まれている。

Kitakata3

弥彦から北方文化博物館までは車で1時間程の距離だが、全盛期の伊藤家は他人の土地を踏まずに弥彦まで行けたという。日本一の豪農は酒田の本間家。私は本間家を見学したことがあるが、現存する家屋敷の規模では伊藤家の方が上だ。

昼時となったので敷地内の蕎麦屋「天手古舞」でかき揚げ付もりそばを食べた。蕎麦は新そば100%の十割蕎麦。良く冷えた蕎麦が気持ち良く喉に入っていく。小柱や山芋の入ったかき揚げは大きくてカリッと揚がっている。また来たくなる蕎麦屋だ。北方博物館は案内の人や土産物売り場の人も応対が適切で気持ちが良かった。

新潟に観光に来るなら外してはならないところだろう。ただし交通の便は余り良くない。パンフレットによるとJR新津駅からタクシーで10分、新潟駅からタクシーで20分である。

庭の藤も花の季節には見所の一つだ。

Fuji

観光バスが止まる裏門に回ってみると小さな堀と塀が屋敷を取り囲んでいる。その規模は半端なものではない。

Kitakatahei

良く手入れされた杉苔の上に楓の葉が散っていた。

Koke

午後1時北方美術館を後にして燕三条に車を向けた。旅の最後は鍛冶道場での包丁研ぎの練習である。

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秋の下越一泊二日の旅~その2~

2011年11月06日 | 旅行記

11月4日午後2時半国上山(くがみやま)を出て車を日本海に向けた。シーサイドラインを走って弥彦山スカイラインに入る。天気は良いが湿気が高く日本海は霞んでいた。

Japansea

佐渡島はかすかに山影が見えるばかりだ。日本海に沈む夕陽を撮影することも今回の旅行の目的の一つだったが条件が良くないのでこれは諦める。

スカイライン最高点付近に車を止めて弥彦山の頂上を往復した。ゆっくり歩いて往復40分程度だ。弥彦山の高さはスカイツリーと同じ634mだ。何本かの電波塔を越えた先に弥彦神社の奥社があった。

Yahikopeak

弥彦山塊には二つのピークがある。写真はもう一つのピーク・多宝山だ。ここはもう完全な秋の世界だ。

Tahoupeak

帰路はスカイラインを東に走り岩室温泉の前を通って弥彦の名代家に戻った。

夕食後ライトアップをしているというもみじ谷を散歩するが、紅葉がほとんどなく腹ごなし以外のなにものでもなかった。

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秋の下越一泊二日の旅~その1~

2011年11月06日 | 旅行記

11月4日、5日でワイフと弥彦山を中心に蒲原平野を旅した。私は新潟県は年に数回訪れている。主な目的はスキーだ。だが観光旅行は今回が初めてである。一般に新潟県は観光資源が少ないと言われている。新潟出身の会社の後輩に聞いても「どこを見るんですかねぇ」という返事だった。さてその見るところの少ない新潟で私は幾つかのスポットを選んだ。一つは「彌彦神社と弥彦山・国上山」である。二番目は「佐潟」新潟市の南西部に広がる淡水湖で白鳥などの飛来で有名だ。三番目が阿賀野川流域の沢海(そうみ)地区にある「北方文化博物館」~豪農伊東家の屋敷を博物館にしたもの~、そして最後が燕三条の鍛冶道場である。ここでは包丁研ぎを教えてくれる。盛り沢山のように見えるが観光スポットが集中していないので結構車で走りまわることになった。

さて一日目11月4日。午前10時半に新幹線で燕三条駅到着。レンタカーを借りて新幹線の中からもよく見えていた弥彦山を目指して走る。今夜の宿はJRの旅行パックの中にあった名代家である。名代家は彌彦神社の門前・神社に向かって左側にあるが、駐車場の所在が分からない。また旅館の前は大渋滞で車を停める訳にもいかないので隣の小洒落たレストラン・ヴァイスの駐車場に車を止めて名代家に聞くとヴァイスとも提携しているので駐車してOKというので助かった。

助かったついでにヴァイスでランチを食べたがこれは不正解。私達はハンバーグを注文したが出てきたのは、どこかの工場で肉片を固めたようなもので肉汁の旨みも何もない。気の利いた山小屋では見かけない代物だった。

さてランチの後彌彦神社に向かった。

Yashiro

背後の弥彦山は少し色付いているが紅葉のピークは2週間ほど後のようだ。本殿への参道の両脇には沢山の菊が展示されていた。一等二等などの賞がついているが私には違いがまったく分からない。気に入った花の写真を数枚撮った。

Kiku1

Kiku2

Kiku3

丹精された菊は星や宇宙を想像させる。

彌彦神社の参詣を終えて「もみじ谷公園」に行った。紅葉している木は少ないが紅葉した木は綺麗である。

Momijidani1

Momijidani2

もみじ谷の散策を終えてから車で国上山(くがみやま)に向かった。ここには良寛さんが隠棲した五合庵という庵がある。彌彦神社から国上山までは車で15分程度だ。だが車でないと行く方法がない。この辺の観光には車(お金があればタクシーでも良いが)が必須だ。

さてその国上山。本堂は少し荒れた感じがした。日本海に近い雪国の風雪は厳しいのだろう。

Kugamiji

五合庵。ここで長く暮らすのは大変そうだ。

Gogouan

私は良寛さんのことをよく知らないが「死ぬ時節には死ぬが良く候」という言葉は頭に残っている。軽々しくいうべき言葉ではないが、良寛さんの禅の実践を踏まえた上では重みのある言葉だと思う。

五合庵を出て国上山の駐車場に戻る時は長い吊り橋を渡った。

Turibashi

すすきが秋を告げる。さて国上山から車で弥彦山の山頂を目指したがそれは次のブログで。

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