いきなり個人的な話になるが、今週末私のX-trailの3回目の車検を受ける。株価下落で車を買い替える意欲を失っている上、ハイブリッド車の値下げが続きそうなのでもうしばらく今の車にお世話になることにした。もっとも走行距離は5万キロにも満たないので何の問題もない。
ところで将来更にハイブリッド車や電気自動車の値下げが起きそうな記事がニューヨーク・タイムズに出ていた。それは中国が国家レベルでハイブリッド・電気自動車のリーダーになると宣言したことだ。同紙は「既にヨレヨレのビッグ3はまた新たな外敵の脅威を向かえるだろう」と報じている。
記事によると、昨年中国は2,100台のハイブリッド車(含む完全電気自動車)を生産したが、2011年末までに年産50万台体制を作ろうと望んでいる。自動車業界コンサルタントCSM Worldwideは、日本と韓国合わせて2011年末までに1.1百万台のハイブリッド車(含む完全電気自動車)を作ると予想している。因みに米国は267千台の生産予定だ。
中国政府はタクシーと地方政府の公用車をハイブリッド車にする場合、8,800ドルの補助金を出すといっているから相当大きなインセンティブだ。既にハイブリッド車を米国に輸出しているTianjin-Qingyuan Electric Vehicle Company 天津清遠電気自動車(英語の日本語訳だが)によると、今年発売する完全電気自動車は3万ドルの予定だから、この補助金はかなり大きい。
天津が電気自動車の生産拠点となった理由は、同地出身の温家宝首相とのコネクションがありそうだ。温氏は2年前から電気自動車の重要性を強調しているが、その時業界とコネクションができた。
またまた余談になるが、天津に行ったことがない私は天津というと天津丼を思い出す。しかしこれはかの地にはないそうだ。天津産の良質米・小站米(シャオチャンミー)に蟹玉をのせた丼を「天津芙蓉蟹肉飯」と呼んでいたが、その内間が抜けて「天津飯(または丼)」となったということ。ただし中国では蟹玉をご飯にのせるて食べることはないということだ。これはウイキペディアからの受け売り。
話を戻すと都市の交通渋滞が激しくあまりスピードを出せない中国では電気自動車は優位性があるとニューヨーク・タイムズは報じていた。もっとも電気自動車を導入しても大気汚染や温暖化ガスの改善は限られている。中国の火力(石炭)発電依存度は75%だから、電気自動車が増えると石炭の消費が増えるからだ。
将来私が中国製の電気自動車を買うことはまずないだろうが、東アジアで電気自動車が量産されるようになると、コストダウンは期待できそうだ。まあ、しばらく様子を見ておきましょう。