金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

散る桜もまた良し

2009年04月11日 | まち歩き

今日(4月11日土曜日)は快晴。シャツ一枚で自転車に乗り小金井公園までサイクリング。先週が桜のピークだったと思っていたが、遅咲きの桜もあるのでまだまだ花を楽しむことができた。

Ichiyou

これは「一葉」という種類で少し遅咲きだ。

Hana1

普通の桜はかなり散り始めている。散る桜を撮ろうと思ったが風に舞う花を表現することは難しい。今年は諦めて来年どこかで流水に浮かぶ花びらを撮ってみよう。

チューリップを「ポップアートフィルター」でひときわ鮮やかにしてみた。

Churip2

公園の隅ではムラサキダイコンの花がやや盛りを過ぎていた。

Daikonnsou

散る花を見ると正法眼蔵の一節「花は愛惜(あいじゃく)に散り、草は棄嫌(きけん)におうるのみなり」を思い出した。われわれは迷った目で見ているので「花は美しい。雑草は嫌だ」と思うが、あるがままの世界を見ることができると、花も雑草もなく、迷いも悟りもない・・・などと解説本には書いてあった。

難しい話は別にして「花は愛惜に散る」という言葉は美しい。花の盛りを少しでも楽しもうとする人間の営みもいとおしい。

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バイオ燃料は馬鹿の燃料?

2009年04月11日 | 環境保全

最近のエコノミスト誌にBiofoolsというタイトルの記事があった。Biofoolというのはエコノミスト誌の造語で直訳すると「植物バカ」だ。何故植物バカかというと、温室効果ガスの一つとされる二酸化炭素を削減する目的でバイオ燃料を作ろうとすると、よりたちの悪い亜酸化窒素を発生させてしまうことが最近の研究で分かってきたからだ。したがって「バイオ燃料」biofuelではなく、「植物バカ」biofoolという訳だ。

植物は生長過程で大気中の二酸化炭素を吸収して育つ。とうもろこしなどから作られたバイオ燃料を燃焼すると二酸化炭素が発生するが、その二酸化炭素は大気中から吸収したものだから差し引きゼロというのがバイオ燃料推進の根拠だ。

ところがノーベル賞受賞者クルッツェン博士が2007年にとうもろこし等を栽培する過程で発生する亜酸化窒素N2Oが二酸化炭素削減効果を相殺するというレポートを発表した。これは議論を呼ぶレポートだったが、最近国際科学会議が発表したレポートは、クルッツェン博士の説を指示するものだった。つまりバイオ燃料は地球温暖化を緩和するよりも悪化させると結論付けたのである。

亜酸化窒素は二酸化炭素の300倍!も地球温暖化効果を持つという。植物を栽培する時、窒素肥料を施すが、バクテリアが窒素肥料を分解して亜酸化窒素(麻酔に使う笑気ガスである)を発生させる。エコノミスト誌は「とうもろこしのように根の浅い植物は年間数ヶ月しか窒素を吸収しないので、亜酸化窒素をより多く発生させる」という専門家の意見を紹介していた。

これから亜酸化窒素の話は大きな話題になりそうだ。先進国は向こう数年間でバイオ燃料への依存率を5%程度以上に引き上げる計画だが、国際科学会議のレポートを受けて大議論が起きるだろう。

バイオ燃料についてはエコノミスト誌は、Theory does not always traslate into practice.と述べていた。「理論はいつも実用につながるとは限らず」という程度の意味だ。代替燃料についてはこれからも色々なアイディアが出てくるだろうが、実用の程を見極めるのは大変そうだ。

それにしてもこのTheoly・・・という英語、外国でゴルフをしてミスショットをした時などに使えそうな表現である。

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