山に行く前日は気持ちが高ぶる。特に春の飯豊山となるとわくわくしてくる。何故かというとまず飯豊山は私にとって初めての山だ。そして大きな山だ。奥多摩や八ヶ岳連峰などとは山の深さが違う。東北の名山であることは若い時から知っていたが、遠くて出かける機会がなかった。飯豊山は深田久弥の日本百名山の一つだが、百名山ブームになっても山中に営業小屋がないところが良い。豊かな自然が残っているところが良い。
雪の飯豊山は長年あこがれてきた山の一つだ。今年は雪が少なく、三国岳手前のナイフリッヂは夏道が出ているそうだ。それでもいい。飯豊の主稜線に立つと豊かな雪を踏んで大らかな東北の山を堪能することができそうだ。
今回の飯豊登山は大学OBの連中と企画し4名で登ろうと考えていたが、一人がお父さんの健康問題から参加を見合わせると連絡してきた。つづいて大手林業会社に勤める仲間は子会社に役員で出向することになり、子会社建て直しのためにGW返上で働くことになった。そして私もお尻の病から一時登山が危ぶまれたが、なんとか持ちこたえて明日の出発に漕ぎつけた。いやはや中年登山ブームであるが、個々の中年は色々な問題を抱えていると改めて実感した次第だ。しかしようやく登山道具の点検とパッキングも終わった。明日は会津に向かって車を走らせよう。