金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

株はonly game in town

2013年05月07日 | 株式

今日(4月7日)の連休明け東京市場では、株価がぶっ飛んでスタートするだろう。これは推量の話ではなく、昨日のシカゴ大証先物が2日の大証引け値の485ポイント高、14,195ポイントで引けているからだ。寄り付きは賑わいそうだ。

さてFTのS&P 500 tipped to avoid spring swoon(米国株価指数S&P500は春の気を失うような大暴落を避ける方向に傾いた)という記事の中にequity bulls believe stocks are the only game in town.という一文があった。「株に強気の人は株は最上のものと信じている」という意味だ。

only game in townなどという言葉に出会うと英語は厄介な言葉だな、と思う。「町の中だけのゲーム」ってなんのこっちゃ?となり辞書に当たると「不本意であるが選択の余地がないこと」「最上のもの」という二つの意味があり、ここでは後者を選択した。

一つ一つの単語は簡単だけれど、イディオムとなると意味が分からない、という言葉が英語を難しくする。only the game のかわりに分かりやすくbest thingsでも書いてくれるとすぐ分かるのだが、ひねった表現を使いたがるのが英米人の悪癖である。私の勝手な造語だが、これをSynonym Syndrome(同義語症候群)と呼ぶことにする。米国で仕事をした経験からいうと、大学卒業仕立ての若いオフィサーがやたらと同義語を使って文章(申請書)を書くので読むのに苦労したことがあった。たとえばsyndromeの同義語はsickness,disorderなどだが、同じ意味で違う言葉が使われると我々は「どうして違う言葉を使っているのか?なにかニュアンスの違いがあるのか?」と考え勝ちだ。だが実は違いはない。アメリカの学校では沢山単語を知っている人間が知的だ、と評価されるので同義語を沢山使って文章を書くと良い文章だ、と教えているそうだ。

さて過去数年続いた5月の暴落を避けることができるかどうかが米国株市場の今の大きな関心事だ。今年は世界の中央銀行が金融システムに流動性を供給しているので、S&P500は昨年11月に始まった強気相場で未だ5%を超えるような下落は経験しいない。FTはマッコリーグループのストラテジストのS&Pは1,742ポイントまで上昇するだろうという言葉を紹介していた。S&Pは現在1,617ポイントだからなお7.7%の上昇余地がある、という予想だ。

2013年のS&P企業の一株あたり利益が107ドルに到達すると、株価収益率16倍として1,700ポイントには手が届くという見方はできそうだ。

さて日本株だけれど、こちらも高値を追うのだろうか?

ある程度は追う、と思う。だが資産バブル期待でなんでも上がるという時期ではないと私は感じている。そろそろ配当を考えて出遅れていた銘柄が買われるのではないか?と考えている。一例でいうと自分が保有しているので手前味噌な話になり恐縮だが、日興証券のレポートによると現在16.1万円のドコモは19.9万円まで23%以上の上昇余地がある、という話だ。

安いと頭が痛いが高くなると高くなったで、高所恐怖症がでるのが株というもの。なかなかonly the game in townとは行かないと思うのだがどうだろうか。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする