5月25日(土曜日)快晴。昨夜の予報では乗鞍岳山頂の最低気温はマイナス2度、最高気温は15度だった。6時に朝食を頂き、ゆっくり準備をして小屋から200mほどエコーラインを歩いて登り口に到着した。ここは昨日登った富士見岳の登山口と一緒だ。6時50分シール登山開始。最初は沢の左側をまっすぐ登って行き、左手の尾根との高度差が少なくなったところを見計らって左手の尾根に登る。そこから位ヶ原の大きな平原を左手に見ながら、高度を落とさずに雪に半分埋もれたエコーラインを越えた。標高2,643m時刻は7時45分だった。
地図の青い線が登りのトレースで赤い線がスキーで下ったトレースであり、位ヶ原山荘と乗鞍岳山頂(剣ヶ峰)を結ぶ最も効率的なルートである。我々が乗鞍岳山頂から見ていると陸続とスキーヤーが位ヶ原から登ってくるのが見えたが、このルートを通らず、もっと東側から位ヶ原を横断していた。そちらのルートを通ると登りの途中で下りが入ると思われる。
肩の小屋から乗鞍山頂(剣ヶ峰)に向かっては3つのピークがある。右側から朝日岳、蚕玉岳(こだまだけ)、剣ヶ峰である。登りは朝日岳と蚕玉岳の間の浅い沢をシールで登った。早くも太陽に照りつけられて暑かった。9時10分稜線到着、標高2,947m。ここでスキーを担ぎ、蚕玉岳を越えて本日の滑降スタート点に到着。標高2,975m、写真はスタート点から見た剣ヶ峰頂上だ。
歩き難いスキー兼用靴をだましながら、剣ヶ峰頂上到着。時刻は9時40分。
隣の御嶽山がよく見える。御嶽山でも山スキーを楽しみたいものだ。
スキーデポ地点に戻り、10時2分滑降開始。傾斜はきついが広闊な斜面で緊張感はあまりおきない。ただし最短コースで左にトラバースするため、下部では少し慎重にルートを選んだ。
10分でエコーライン横断点まで下ってしまった。
ここから写真のスロープを左側に滑って行き、出発点に戻ったのが、10時22分だった。正味の滑降時間は12,3分というところだろう。余裕を持って11時2分の下りのバスに乗り込んだ。2時間半かけて標高差700メートルを登り、それを15分程度で降りてくるのが山スキーである。ダウンヒルはあっけないが、自分の足で登ったという満足感は残る遊びである。帰路の高速道路は順調で、Nさんを送って自宅に戻ったのは午後4時50分頃だった。