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「2:6:2の法則」、実態はもう少し悪い?

2013年10月09日 | 社会・経済

「2:6:2」の法則というものが職場にはある、と言われている。優秀な社員が2割いて、普通の社員が6割、パフォーマンスの良くない社員が2割いるという経験則だ。

だが最近米国の調査機関ギャラップが発表したデータを流し読みする限りでは、日本に関しては実態は「2:8:2」よりもう少し悪そうだ。

ギャラップによると2011-12年の調査で、全世界平均では13%の人がengagedで、63%の人がnot engaded、24%の人がactively disengagedだった。Engagedには婚約しているという意味があるが、ここでは「高いモチベーションをもって組織目的や業績に貢献しようと考えている」という意味だ。

つまり高いモチベーションを持った人は13%、積極的に仕事をサボろう・妨げようとする人が24%、その間が63%いるという調査結果だった。

地域別にみると、米国・カナダでモチベーションの高い人が最も多くて29%だった。一方モチベーションの高い人が少ないのは東アジアで僅かに6%だった。

東アジアの中で日本はほぼ平均的な位置にいる。東アジア全体では高いモチベーションを持った人は6%(日本は7%)、積極サボリが24%(同26%)、中間が69%(同68%)だった。

ギャラップは、東アジアでは儒教の影響で「権威に対する服従」が重視されるので、従業員の積極的なイニシアチブが重視されないのではないかコメントを述べていた。

2:6:2でいう優秀な社員とengagedな社員とはぴったりとは重ならないだろう。2:6:2の優秀な社員には、会社や上司の命令を素直に聞いて、身を粉にして働くが、現状打破には積極的ではないといった社員が含まれる可能性があるからだ。

世の中が右肩上がりで、昨日までやってきたことをそのままやっていれば良い、という時代は非伝統的な「優秀な」社員が重要だった。しかしITを中心に技術が激しく変わり、人々の価値観もまた変わる時代に必要とされるのは、まさにengagedな社員だろう。

日本の会社は2:8:2の法則を見直す必要があるだろう。

コメント (1)
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