10月14日(月)快晴。午後5時半頃から八方池山荘のテラスで日の出を待っていた。
高妻山(写真中央左台形の山)、戸隠山など山々が静かに浮かび上がってきた。左に目をやると妙高から火打山につながる山並みが先週登った雨飾山に伸びていた。
5時59分太陽が完全に姿を見せた。
6時に朝食を食べて6時30分先発グループが出発。
30分ほど登ると視界が開け、新雪をまとった五龍岳(右)と鹿島槍ヶ岳(左)が見えた。
7時30分。八方池到着。今回の山旅の私の一つの目的は朝の鏡のように澄んだ八方池に逆さ写しになった白馬三山の写真を撮ることだった。朝は風がなく、登山客の姿も少ないのできれいな写真が撮れて良かった。
八方池から少し登ると尾根は左に曲がり、ダケカンバの林に入っていく。その中に奇妙な枝ぶりの樹があった。
この木の少し先から「下の樺」という急斜面が始まった。積雪期は右側の急斜面を登った記憶があるが、夏道は尾根の左を絡みながら登っていた。
9時2分丸山ケルン到着。ペースは順調だ。後続部隊が少し遅れているが、元気な二名が唐松岳目指して先発した。私は歯医者さん2名と唐松山荘を目指して出発した。少しお疲れ気味のお二人には「唐松山荘まで行くと剣岳や立山が見えます!」といって励ました。
10時唐松山荘到着。待望の剣(右)と立山は見えたがやや霞んでいたのが残念。
唐松岳(2,695m)は目の前(登り20分)。
だが同行のお二人が「もう十分堪能した。下山に集中したいので唐松ピークはパス」というので、下山することにした。唐松岳は数年前初登に雪を踏みながら登っているので、今回登らなくともそれほど残念な気はしなかった。むしろ登山経験の浅いお二人に晩秋(八方尾根では)の北アルプスの主稜線まで登り山の景色を楽しんで貰うことができたことの喜びは大きい。
八方尾根上部からは天狗の大下りや不帰険が指呼の間に見える。
昼近くになると唐松沢に雲がわき、白馬鑓ヶ岳に薄いベールをかける時があった。
雪渓の傍らの紅葉した灌木(あるいは草?)に新雪が輝いていた。
12時27分八方池まで戻ってきた。池の回りでは沢山の人が白馬三山に見とれていた。
13時5分 八方池山荘到着。登山は無事終了。小屋で遅い昼食を食べて、2時20分にはゴンドラ、リフトを乗り継いでゴンドラ登り口に到着。五龍館http://www.goryukan.jp/に宿泊。
ホテルは結構混んでいたが、里山側の部屋の料金(約1万円)で白馬三山や五龍岳の眺めが素晴らしいアルプス側のお部屋に泊めてもらった。
サービスしてくれたから、褒める訳ではないが中々良いホテルだった。温泉と飲水(蛇紋岩で濾過された地下水)が特に良かったことを特記しておきたい。
こうして3週間連続の私の秋山登山は無事終了した。