ふと気がつくと10月の上旬が過ぎようとしている。今年のネパールトレッキングまで1ヶ月を切った。Help Nepal Association-Japanという兵庫県のNPO法人が企画する今年のトレッキングは東京から参加の我々2名だけになった。去年のトレッキング参加者4名だったが、高齢化が進みトレッキングは敬遠して車で行ける自然公園巡りにシフトする人が増えたのかもしれない。
さて今年のトレッキングでは11月10日から10日程でアンナプルナの内院を往復するつもりだ。
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私の脳裏には昨年同じ季節にポカラから見たアンナプルナの美しい姿がくっきりと残っている。写真は去年撮影したアンナプルナⅡ峰。
世界には美しい山岳風景が色々あるが、ポカラから眺めるアンナプルナはまぎれもなく第一級である。大袈裟に言うとこの絶景を見ずに登山人生を終わる人がいるとすればそれは余りにもったいない。
私は機会がある毎に、時間的に余裕ができた中年登山者には、ネパールのトレッキングを薦めている。その理由は色々あるが代表的なもの次のとおりだ。
1)まずトータルコストが安い。時間はあるけど金がないというひとには持ってこいだ。今回約2週間の旅で往復航空料金+現地滞在費の合計で約25万円だ。滞在費に含まれない主なものはアルコール代だが、トレッキン中はそんなに沢山飲まないからしれたものだ。国内で2週間旅行する方がはるかに高いだろう。
2)次に景色が素晴らしい。雪を頂く高峰。天から降りてくるような棚田・・・など見どころは多い。
3)のんびりする。トレッキングの朝は日本の山登りに比べるとゆっくりしている。7時過ぎにロッジで朝飯を食べ始め出発は8時頃。2時間歩いて次のロッジでお茶を飲み、また2時間ほど歩いて昼飯。次はもうその日の泊場所ということも多い。歩く時は皆「ビスターリ、ビスターリ」という。ネパール語でゆっくり、ゆっくりという意味だ。
4)世界のトレッカーと友達になれる。トレッキングコースを歩く人はヨーロッパ人が多い。英語を母国語としない彼らの英語は分かり易い。雑談をしながらしばらく並んで歩いたり、あるいはロッジのストーブの脇でこれまでの旅の話を聞いたり・・・と旅人同士しばし心を開いて話を楽しむ。国や民族は違えど、山と自然を愛する心に国境はないと感じる一時だ。
英語のガイドブックTrekking in the Nepal Himalaya(Lonely planet社)を読みながら、旅の準備を進める一時も楽しい。装備の項目を見ていたら、broken-in bootsと書いてあった。破れた靴ぁ?と思いきや履き慣らした靴のことであった。
一年で一番楽しい時が近づいている・・・・・。