金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

西堀氏は二度叩かれる

2013年10月08日 | ニュース

数年前にシステム統合の不備から辞任を余儀なくされたみずほ銀行の元頭取西堀氏。

今回は西堀氏が頭取だった時から反社会勢力への融資は頭取が知っていたという現佐藤頭取のコメントで再び顔写真がテレビに流れていた。

みずほの傷は深い。若干ながら同グループの株を保有する立場からいうと、ちゃンとしてくれ、と言いたいのだが。

先般某信託銀行でトップまで務めた人と酒を飲んだ時、その人は「俺は今の金融庁指導型の銀行だったら、(生まれ変わったとしたら)銀行に勤めることはない」と言っていた。本音であろう。

今の銀行は金融庁に首根っこを押さえられ、活力を失っている。金融庁の悪口を言って溜飲を下げるのは簡単だが、みずほの体たらくではいけない。これでは金融庁にそれ見たことか、と言われてしまう。現実の世界では中々半沢直樹は出てこないのである。

西堀氏は面識はないが、高等学校の2年後輩だと聞く。バンカラだが世を憂う気概を持った少数の不良型青年と受験勉強に熱心な多くの秀才が集まった高等学校であった。西堀氏は当然秀才組だったのだが、秀才が晩節を全うすることはそれほど容易い時代ではなくなったのか?と多少の感慨を持ちながらニュースを聞いていた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アンナプルナを訪ねる日が近づいてきた

2013年10月08日 | 

ふと気がつくと10月の上旬が過ぎようとしている。今年のネパールトレッキングまで1ヶ月を切った。Help Nepal Association-Japanという兵庫県のNPO法人が企画する今年のトレッキングは東京から参加の我々2名だけになった。去年のトレッキング参加者4名だったが、高齢化が進みトレッキングは敬遠して車で行ける自然公園巡りにシフトする人が増えたのかもしれない。

さて今年のトレッキングでは11月10日から10日程でアンナプルナの内院を往復するつもりだ。

Annapurna2

私の脳裏には昨年同じ季節にポカラから見たアンナプルナの美しい姿がくっきりと残っている。写真は去年撮影したアンナプルナⅡ峰。

世界には美しい山岳風景が色々あるが、ポカラから眺めるアンナプルナはまぎれもなく第一級である。大袈裟に言うとこの絶景を見ずに登山人生を終わる人がいるとすればそれは余りにもったいない。

私は機会がある毎に、時間的に余裕ができた中年登山者には、ネパールのトレッキングを薦めている。その理由は色々あるが代表的なもの次のとおりだ。

1)まずトータルコストが安い。時間はあるけど金がないというひとには持ってこいだ。今回約2週間の旅で往復航空料金+現地滞在費の合計で約25万円だ。滞在費に含まれない主なものはアルコール代だが、トレッキン中はそんなに沢山飲まないからしれたものだ。国内で2週間旅行する方がはるかに高いだろう。

2)次に景色が素晴らしい。雪を頂く高峰。天から降りてくるような棚田・・・など見どころは多い。

3)のんびりする。トレッキングの朝は日本の山登りに比べるとゆっくりしている。7時過ぎにロッジで朝飯を食べ始め出発は8時頃。2時間歩いて次のロッジでお茶を飲み、また2時間ほど歩いて昼飯。次はもうその日の泊場所ということも多い。歩く時は皆「ビスターリ、ビスターリ」という。ネパール語でゆっくり、ゆっくりという意味だ。

4)世界のトレッカーと友達になれる。トレッキングコースを歩く人はヨーロッパ人が多い。英語を母国語としない彼らの英語は分かり易い。雑談をしながらしばらく並んで歩いたり、あるいはロッジのストーブの脇でこれまでの旅の話を聞いたり・・・と旅人同士しばし心を開いて話を楽しむ。国や民族は違えど、山と自然を愛する心に国境はないと感じる一時だ。

英語のガイドブックTrekking in the Nepal Himalaya(Lonely planet社)を読みながら、旅の準備を進める一時も楽しい。装備の項目を見ていたら、broken-in bootsと書いてあった。破れた靴ぁ?と思いきや履き慣らした靴のことであった。

一年で一番楽しい時が近づいている・・・・・。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山靴は軽い方が良い

2013年10月08日 | 

中高年登山者が増えている理由の一つは装備が軽量化したことだ。登山靴も昔に比べて軽くなっていると思う。ただ専門店に行くと、無雪期用の登山靴でも結構がっちりして重たいものを薦められることがある。登山用具店が儲けのためにoverspecな商品を薦めているとは思わないが、専門店が薦めるより軽い靴でも十分山を歩くことが出来ると私は感じている。

使い古しの靴を大写しして恐縮だが、これは今私が愛用しているkeenのトレッキング用のブーツだ。

Boots

この靴は1年前にネパールのトレッキング用に買ったが、国内の夏山でも重宝している。先日もこの靴で雨飾山を登ってきたし、今週末の八方尾根・唐松岳もこの靴で登ろうと考えている。

先週の八ヶ岳連峰・赤岳は、頂上付近の岩稜部を考えて本格的3シーズン靴を履いていったが、結果的にはkeenのブーツで十分だったと思っている。

この靴は3シーズン登山靴に較べて幾つかメリットがある。

第一に軽いことだ。次に着脱や紐結びが簡単。紐は最上部のフック一ヶ所にかけるだけだ。

三番目は底や上部が柔らかいことだ。底が柔らかいと地面の凹凸を細かくとらえることができる。反面雪渓でのキックステップはやりにくいし、アイゼンの着装には不向きだが。また上部が柔らかすぎると紐を締めても、つま先が靴の先にあたり爪を痛める可能性があるが、この靴ではその問題は起きていない。軽い荷物で雪のない山を歩くにはこの程度の靴が非常に使いやすいと言えるだろう。

アウトソール(底)は摩擦力の強さで定評があるvibram製ではなくkeenオリジナルだが、滑り易い雨飾山の粘土質の急坂をしっかりと捉えてくれた(vibram底の靴を履いていても滑っている人がいた)。

まだテストされていないのは、耐久性だ。何日くらい使えるのかは分からない(アウトソールの張替えは不可能のようだ)が、本格登山靴のアウトソール張替代程度で新調できるから私は割り切って使いまくることにしている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中国、アメリカにデフォルト回避を要求

2013年10月08日 | 金融

WSJによると、中国財務部副部長の朱光輝氏はアメリカに国債のデフォルト回避に向けて、合理的で確固とした対策をとるように求めるコメントを発表した。

中国の米国債保有額は1.277兆ドルで日本の1.135兆ドルを上回り世界第一位である。

中国は2011年7月にも同様のコメントを出している。この時は予算をめぐる与野党の攻防の結果はデフォルトは回避したものの、格付機関S&Pが米国債をAAAから引き下げるということになった。

WSJのアナリストによると2010年には中国の外貨準備の45%は米国債だったが、利回り改善とリクス分散の観点から最近は米国債の比率は35%まで低下している。

オバマケアと呼ばれる2010年のヘルスケア法の取り崩しや延期を債務上限引き上げの交換条件にしているのが、共和党下院議員だ。

交渉の切り札のことを英語ではbargaining chipというが、今共和党が握っている切り札は米国債のデフォルト。ただし米国債のデフォルトで被害を被るのは、米国政府や米国市民にとどまらない。外貨準備の中核をなしている米国債のデフォルト(一時的なものにせよ)は、世界の金融界に大きな混乱を及ぼす。

共和党は世界の金融界まで人質にしたつもりかもしれないが、それは良識の埒外である。一部のアメリカの政治家は基軸通貨国としての責任を放棄し始めたかのように見える。このようなアメリカ人が目を覚ますには、デフォルトで米国債金利の暴騰し、その結果住宅ローン金利の急騰が起こり、選挙民から非難の嵐が来る必要があるのだろうか?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする