金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

森と清流と祈り、神社の3点セット

2013年10月22日 | うんちく・小ネタ

私は市の図書館を積極的に利用する方だと思う。積極的に利用するという意味は、図書館の書架に並んでいる本を眺めて借り出すのではなく、分野や著者を選んでネットで注文して読みたい本を読んでいるという意味だ。効率的な図書館の使い方だと思うが大きな欠点がある。それは「読みたい時に必ずしも読みたい本が読めず、旬を過ぎてからデリバリーされることがある」というところだ。

先日も夏に計画してたお伊勢参りに合わせて頼んでいた本が2ヶ月遅れでデリバリーされた。

「伊勢神宮」(太陽の地図帖 平凡社)である。私にとっては季節外れの本だが、パラパラとめくると細川護煕氏が「神宮の森 人、自然、そして神」という短いエッセーを寄稿していた。

気に入ったところを少し引用しよう。

「かって日本人は森に神が宿ることを知っていた。『杜』ろいう字がそれを表している。『杜』は、森であると同時に神の住まい=神社のことである。『御成敗式目』の第一条に『神は人の敬に依りて威を増し、人は神の徳に依りて運を添う』とあるように、神と人とは持ちつ持たれつの間柄と言っていい」「(伊勢)神宮の森厳さは、実は、参拝者や神職たちの神に対する真摯な祈りと感謝の気持ちが反映したものだろう」

この一文を読みながら昨日参詣した諏訪大社のことを思い出していた。諏訪大社の裏にも伊勢神宮に優るとも劣らぬ大きな森とさらにその奥に南アルプスあるいは霧ヶ峰につながる大きな山塊がある。その大きな山塊から流れだす清流は森を養い、里に流れ出て人を潤し田畑を灌漑する。

里に流れでた川の水はやがて海に至り、雲となり山に戻り雨となって再び森を潤す。

神が宿る森とはこの大きな水の循環の中継点であったのだ。

Shinoshaharumiya

中継点である森の中に立つ神殿を見ると豊富な水分のおかげで老朽化が早いことが偲ばれる。(写真は諏訪大社下社・春宮)

だから人々は遷宮や御柱の定期的な交換を行ってきた。それは生命の再生の証でもある。個体に宿る一つ一つの生命(いのち)は限られた期間で消滅するが、一つ一つの生命を貫く「遺伝子」はこの世に生命(せいめい)がある限り絶えることはない。神社は絶えることのない生命(せいめい)の証でもあるのだ、と改めて感じた。

季節外れに届いた本からも意外に学ぶことはあると感じた次第。

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市場は小動き、米国の雇用統計を待つ

2013年10月22日 | 投資

今日(10月22日)のアジア株式市場は東京市場を初めてして小幅な動きに留まりそうだ。市場は予定より16日遅れで今日発表される米国の雇用統計を待っている。エコノミストたちの予想の平均値は9月の非農業部門雇用者増が18万人で、失業率は前月とかわらない7.3%だ。

また予想レンジ内の雇用統計であれば、連銀は来年までテーパリングに動かないという見方が多数を占めている。しかし昨日の海外市場では、雇用統計の数字が良くて連銀が早目にテーパリングに動くのではないかという観測から少し対円でドルが買われたという。しかし市場参加者の多くは当面連銀の債券購入プログラムが持続すると判断しているのでないだろうか?

超緩和政策の持続期待は株式市場で一部の銘柄に一種のバブルを生んでいるのではないか?という見方もでている。例えば昨日発表された四半期決算が好感されて、10%ほど株価が上昇したオンラインDVDレンタル大手のネットフリックス。相当な割高感がでているが、空売りで立ち向かうスペキュレーターははとんどいないと聞く。健全な株式市場では割高銘柄に売りで立ち向かう投機家や割安銘柄を底で拾う投資家がいて相場に厚みがでるものだが、今は買いが優勢でショート戦略をとるファンドは苦戦ということだ。

個人的には雇用統計で少し強い数字が出て、テーパリングが早まる懸念から株と債券が少し売られる局面が出る方がアヤがあって面白い・・・とは思うがこれだけは蓋を開けないと分からない。

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紅葉には少し早かった蓼科湖

2013年10月22日 | まち歩き

昨日(10月21日)諏訪大社に参詣した後、少し日差しが戻ってきたので、蓼科湖へドライブした。

Tatesinako

湖畔の木々の色付き具合は今ひとつだった。雲の下に麦草峠が見え、その回りは色付いているが鮮やかな感じはしない。

Kitayatu

湖畔でそばを食べながら、地元のお客さんやマスターから話を聞くと、横谷峡の紅葉が綺麗かもしれないということだったので、そちらに車を回した。蓼科湖から10分程度のドライブだった。

写真は横谷峡の入り口にある「乙女の滝」。滝の下から仰ぐことができるので中々迫力がある。ただし紅葉には少し早いようだ。

Otomenotaki_2

蓼科方面には時々山登りに来ているが、横谷峡をのぞくのは初めてのこと。ここは冬には氷結した渓谷が写真家のターゲットになっていると聞いた。一度歩いてみたいものである。

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