一昨日10年程前一緒に国際業務をやっていたY君が名古屋から戻ってきたので、一杯やりながら往時を懐かしんだ。Y君は中国語研修生を経て、北京に駐在したこともある中国通だ。彼の話によると、最近の中国の様変わりぶりは凄く、しばらく暮らしたことのある北京ですら見間違うという。しかし彼は「変わらないのは中国人の人間性ですよ」という。共産主義革命を経験しようが、毛思想を叩き込まれようが中国人の拝金的思考は変わらない。中国といえば、FTによると米国の著名な投資家ウォーレン・バフェット氏は中国の大連を訪問中にスピーチでと投資家に中国の株高を警告した。中国の株高については香港の著名な実業家・李嘉誠Lika-shingやグリーンスパン氏が警告を発しているが、バフェット氏も彼らの仲間に入った訳だ。
バフェット氏はこのスピーチの1週間程前に保有していたペトロチャイナ株を全額売却した。同氏は「ペトロチャイナの株は2003年に購入した。その時の同社の株価は企業価値の1/3から1/4だった。株価は7倍に上昇したがこれは現在の企業価値を越えている」という。
「我々は株価が急騰している時は決してその株を買わない」「我々が株を買うのはその会社の成長性に自信があるからだ」とバフェット氏は言う。我々凡人は株価が上がりだすと、その株を買いたくなり、株価が下がりだすとその株を売りたくなる。それが性(さが)というもので洋の東西に共通するのだろう。多くの中国人個人投資家もその仲間であろう。バフェット氏の言葉は貴重だが、その実践は簡単ではない。それ故彼は大金持ちになったのでり、皆がバフェット氏と同じことが出来ると世の中金持ちだらけであろう。