このところ、カリンの様子が変だったのです。
ベランダに置いた鉢で育ててもう20年以上になるのですが、この春、とりあえず花をつけたまではよかったものの、その後のつぼみが開かない、葉っぱも萎れそうになっている。
「どうしたのかな?」と思って、幹をつかんでみると、スポッと根ごと抜けてしまいました。というか、根がほとんどなくなっている。
なぜだかわからないまま、植え替えることにしたのですが、鉢の土をいったん除けようとして、事情がわかりました。コガネムシの幼虫が何匹も出てきたのです。
昨年、産み付けられた卵がかえり、根をかじってしまったんですね。普通の畑だと、まず、こんなことはないそうですが、狭い鉢やプランターだと、餌がなくなり、行き場もないということで、手当り次第に食害するようになるらしい。
土を新しくして植え替えましたが、果たしてカリンは復活するでしょうか。心配です。
今日の談志師匠のCDタイムは「阿武松」。文化文政の頃、活躍した第6代横綱の前半生を描く相撲噺です。
能登出身で、ご飯を腹いっぱい食べたくて相撲部屋に入ったものの、あまりにも食欲が旺盛なため女将さんに嫌われて破門。川に身を投げて死のうとしたところを宿屋の主人に助けられ、力士として再出発して大横綱になったという一代記ですが、家元によれば「8割がた作り話」だそうです。円生師匠からおそわったらしい。
ただ、ただ、ご飯が食べたいという田舎者の口調が笑いと哀しみを誘います。
相撲は特に好きではなかった談志師匠(マクラもクスグリも野球中心です)だそうですが、噺を終えた後、追い出しの太鼓にのせて歴代横綱の名を謳いあげ、「59代は隆の里、さて60代目は誰がなりますやら」と、相撲を寿いでいます。伝統芸(?)への愛は大きいのです。