惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

ヒ、比、九

2015-05-07 21:38:48 | ことば

 「屁負比丘尼(へおいびくに)」という言葉、というか職業、というか身分のことを知ったのは、つい最近のこと。ずっと生きてきたのに、まだまだ出遭わない言葉があります。

 

 この言葉、考えると色々おかしなところがあります。


 この場合の「比丘尼」は出家した女性(尼さん)ではないんじゃないでしょうか。単に、女の人をさしているのでは。
 使用人の若い男を「小僧」というのと同じように、若い女性をお寺の用語で呼んだのではないかと考えます。

 

 あと、「屁」という字と「尼」という字が、実はよく似ていることも何か関係あるのでしょうか。
 シカバネ冠の中に「ヒ」が1つだと「尼」で、2つだと「屁」。なぜこうなっているのか、考え始めると妙なことになってしまいそう。

 

 さらにいえば、「比丘尼」の「比」がシカバネ冠の中に入ったのが「屁」でもあります。「屁負比丘尼」という字面を眺めていると、なんだか不思議。「ヒ」のない「負」と「丘」も何か変な意味をもっているのでは?

 

 昔、小松左京さんが尼崎に住んでいた頃、星新一さんが葉書の宛先に、「尼崎」じゃなくって、「尻崎」とか、「屁崎」とか書いてきたということを思い出しました。