惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

真夏日

2015-05-26 21:20:40 | 季節

 最高気温 30.4℃(隣町アメダス)。真夏日になってしまいました。

 

 野川沿いを散歩していると、親子連れが流れの中に。

 

 

 小魚やザリガニを探しているのでしょうか。川遊びは楽しいなぁ。

 

 2~3日前になりますが、6代目三遊亭円生の「百川」を聴きました。
 小さい頃からいえば、もう何回聴いたかわからない円生師匠の代表作。田舎者の百兵衛さんが、料亭「百川」に勤め始めて、言葉のなまりのために騒動を巻き起こすという他愛ない話ですが、律儀に間違いをやり遂げてゆく百兵衛さんと、早とちりの客の対比が可笑しくて、大笑いしてしまいます。
 「四神剣の掛け合い人」と「主人家の抱え人」との取り違えが前半の焦点ですが、このあたりは時代がかっていて、現代ではわかりにくいのが難。いつの間にか頭に入っているのは、小さい頃のラジオ高座か何かで説明を聞いたためでしょうか。借りてきたCDでは何の説明もなく話を進めています。

 

 そもそもこの落語、実在した料亭「百川楼」が自分の店の宣伝のために作ったものだというのが、ちょっと変。今でいえば、コマーシャルソングみたいなものでしょうか。
 ただし、これを聴いて百川の料理が美味いとか、接待が優れているとか思う人はいないでしょうね。店の名前が広まる効果はありそうで、それでよしとしたのでしょうか。江戸時代の宣伝戦略も大したものだ。

 

 さて、次は誰を聴こうかな。


仔蟷螂

2015-05-25 21:03:04 | 動物

 昨日は茨城県つくば市まで出かけ、カピオホールにて「音で描く物語 ピアニート公爵コンサート」。お運びくださった皆さん、ありがとうございました。

 

 つくばへはバイクで往復しました。一般道を走って、自宅から片道90キロ。2時間半の行程で意外と近く感じました。
 甲州街道~靖国通り~水戸街道~つくば学園東通りという道順。隅田川、荒川、江戸川、利根川と、いくつもの橋を渡り、関東平野の広々とした田園風景を見渡すことができます。高速道路よりずっと快適。

 

 いちごを栽培しているプランターに小さなカマキリがいました。

 


 体長1.5センチぐらい。小兵ながら、しっかり狩りをしている様子です。

 

 この仔カマキリ、たぶん、3月にカイヅカイブキを剪定中に見つけた卵嚢から生まれたのではないかと思われます。枝ごと処分するわけにはゆかず、このプランター近くの庭木の葉の陰に隠しておいたのです。ハラビロカマキリかな?
 野菜をかじる悪い虫を食べてくれる。人間にとっては益虫なのでがんばって欲しいと思います。


珈琲

2015-05-23 20:47:40 | グルメ

 「スナバ」の県に「スタバ」が開店したとかで、ニュースになっています。

 

 それで思い出したのですが、私にとって、極め付けのコーヒーは、高知で会社員をしていた頃、社の近くにあった小さな喫茶店のもの。
 店の名前が思い出せないのですが、女将さんが1人でやっていて、ネルの袋でドリップした濃厚なコーヒーを飲ませてくれました。ある時は、風邪の引き始めだったのに、ここのコーヒーを飲むと、一発で治ってしまった。それぐらい濃くて、しかも美味しかった。

 

 実は、この店の女主人は、家内が小学校の時の同級生だった女の子のお母さんだったんです。その頃からずっと1人で店をやっていたといいますから、少なくとも20年近くはずっとネル袋でドリップしていたんでしょう。年季が入っていたので、美味しかったのも当然。残念ながらというか、当然というか、今はもうありません。

 

 というわけで、あんなコーヒーがまた飲みたいなとは思っても、スタバのコーヒーには食指が動かないのです(そもそも、スタバは日本の喫茶店のコーヒーの味を手本にスタートした店でしょう?)。

 

 ついでに。「一杯のコーヒーから」という流行歌がありますが、歌いだしの「一杯のコーヒーから」の「コーヒー」のアクセントが変ですよね。昔の人はあんなふうに言っていたのかと思ってしまう人があるかも。
 でも、あれ、本当は「一杯のビールから」と歌う曲だったらしいんです。
 作曲の服部良一さんがビール好きで、ある時、そんなふうに始める曲を思いついた。でも、会社はそれじゃまずいだろうということで、詞を変えて売り出した(作詞は藤浦洸)という話を読んだことがあります。
 「ビール」と歌うと、アクセントも違和感ないので、これは本当なんだと考えています。


隣町

2015-05-21 21:17:26 | まち歩き

 夕方の散歩はつつじヶ丘まで。最寄りの京王線の駅でいえば、3つ目となり、かなり離れているようですが、感覚は隣町。本屋さん「書原」の棚のを眺めに行くことが多い。
 あと寄るところといえば、同じく駅前のスーパー「オオゼキ」、100円ショップ「セリア」、ごくたまに南口のスイーツ店「ルミュー」ぐらい。

 

 今日は書原で『談志絶唱 昭和の歌謡曲』(大和書房、2006)など3冊。オオゼキでチリのワイン(20パーセントオフ)、100円ショップで自転車の荷台紐など。

 

 以前は家からずっと歩いてましたが、最近は時間がもったいないので、途中(柴崎あたり)まで自転車で行き、その先を歩くことが多くなりました。この方式だと、家から片道25分ぐらい。ずっと歩くと35分はかかります。

 

 今日の円生師匠(6代目)の落語は「小言幸兵衛」。
 昨日にもまして、明るく機嫌よくやってくれてます。華のある芸なんですね。

 

 この演目は、先日、談志師匠でも聴きました。あちらの幸兵衛さんは凄みがあって怖かった。円生師匠のは、勝手に妄想を膨らませてやはり難儀ではありますが、怖いというよりは、困った爺さんという印象。
 駆け落ちの際のお花さんの念仏が談志さんは、何と、天理教でしたが、円生さんは真言宗。梵語のおまじないらしいのを言っているうちに「右や左の旦那さま~」となって、「これじゃお乞食さんだ」でサゲ。3人目の店子希望者は登場しませんでした。


落語の時間

2015-05-20 21:07:29 | 演芸

 『立川談志 東横落語会』を買い、買ったからには聴かなきゃ損と、毎日、1話ずつ聴いているうちに、落語熱が高まってしまいました。
 市の視聴覚ライブラリーから6代目三遊亭円生の録音を借りてきて、これまた1話ずつ聴いています。

 

 夕食の後、お茶を飲み、歯磨きをする時間に落語を1席。いいもんです。幼かった頃、ラジオを聴いて楽しんでいたことを思い出します。趣味がすっかり昔に還ってしまってます。老化現象ですな。

 

 円生師匠は、談志を聴くまではいちばん贔屓にしていた噺家さん。といっても、ラジオで聴くだけだったのですが。小学生、中学生の頃は、この人の話しっぷりがいちばん好きだった。
 談志さんは『〈現代落語論〉其二 あなたも落語家になれる』(三一書房、1985)で次のように述べています――

 

 ……思うに三遊亭円生は昭和の名人の名にふさわしい質と量の両面をもっていた。人情噺・滑稽噺・芝居噺・音曲噺・唄えて踊れて老若男女を演じ分け、酔っぱらいから仕方噺、赤井御門守から与太郎まで、不可能はなかった。それぞれが他より抜きん出ていたし、知性といいかげんさが共存しており、
 「とてもとても、私っしどもなんざァ、正直いって及びもつきませんョ!」
 ということになる。

 

 といいつつ、時代性を重視せず、落語を形として守ろうとした円生師匠には不満もあったようですが。

 

 昨日、聴いたのは「死神」。死神のひんやりとした造形が素晴らしい。最後の「消えるヨ」にはゾッとします。
 今日は「一人酒盛」。陽気で人のいい感じの熊なのに目の前にいる留に酒を飲ませてやらないところが、酒飲みの欲深さというか、出鱈目さを表現していて笑えます。ズルイ酒だと、後味が悪くなるでしょうね。