惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

握力

2015-06-25 21:29:50 | 健康・病気

 今朝の毎日新聞に載っていたので知りましたが、握力が低下すると死亡率が上がるのだとか。
 ひと月以上前の英国医学誌〈ランセット〉の記事が元ネタらしい(AFP)。握力が5キロ低下すれば、何らかの原因で死亡する危険性が16パーセント高まるとあります。

 握力そのものというより、筋力の指標としての握力なんでしょう。
 筋力には自信がありません(もちろん握力も)。家系的に痩せ型だし、体重は軽いし。
 ただ、最近は夏の市民プールでの水泳が少しでも速くなるようにと、腹筋やったり、腕立て伏せをやったりしているので、以前よりは改善しているかも。筋肉って使わないと落ちますよねぇ。

 夕食後の演芸タイム。今日は2代目・桂春団治の落語「近日息子」。
 頭の働きがトンチンカンな息子が出てきます。関西では「抜けてる作次郎」で「抜け作」、江戸では「与太郎」となるそうです。
 親父に、ちっとは頭を働かせといわれて、ピンピンしている親父なのに、医者を呼んで来るわ、棺桶を買うてくるわ。近所は「死んだ」と思って大騒ぎに。
 2代目春団治師匠はテンション高く、息子のアホぶりをこれでもかこれでもかと強調してゆきます。それにしても凄い早口。こんなふうにけたたましいアホを演じられたら、こちらは引き付けを起こしそうです。大爆笑の一編。
 監修の布目英一氏によれば、「芸風は初代の模倣を越えたものであったという評価も」。昭和28年に亡くなった時には「これをもって上方落語は滅んだと言われた」のだそうです。以後、米朝師匠が再興するまで、上方落語の火は消えていたわけですね。


女道楽

2015-06-24 20:59:10 | 演芸

 なでしこジャパン、女子W杯決勝トーナメント1回戦でオランダに勝利!
 有吉選手、阪口選手の2人が得点しましたが、どちらも素晴らしい点の取り方。有吉選手は、大儀見選手のヘディングシュートがゴールバーに当たって跳ね返ったところを、地を這う鋭いシュート。阪口選手の場合は、大儀見、岩淵どちらが蹴り込んでもおかしくないところだったのに、うまく敵の目をあざむく形で後ろからシュート。チームワークによる得点だったといっていいでしょうね。
 次のオーストラリア戦も頑張れ! 応援するぞ。

 夕食後の演芸タイムは、まず、千家松人形(ちかまつにんぎょう)・お鯉の「音曲吹き寄せ」。
 「最後の女道楽」と呼ばれたお2人なんだそうです。「女道楽」なんていうと、よからぬことを想像したりしますが、寄席で歌ったり踊ったり喋ったりして、達者な芸を披露した女性たちをこう呼んだそうです。
 いや、確かに、三味線といい、唄といい、陽気な掛け合いといい、パーッと気分が晴れやかになる見事な芸です。

 今夜は続いてもう1本。三遊亭歌笑「音楽花電車」。
 爆笑王として、戦後間もない時期に絶大な人気を誇った歌笑さんですが、このスタジオ録音盤を聴いていると、意外とシャイなところがあったんじゃないかなと感じます。「純情詩集」なども、照れくささを押し隠しつつ、無理矢理、声を張り上げていたようなところがありますものねぇ。歳を重ねてもそのまま突っ走ったのか。それとも、路線に変化が出ることになったのか。気になるところですが、34歳にして交通事故で亡くなってしまいました。残念無念。


江戸っ子だってねぇ

2015-06-23 20:43:21 | 演芸

 午後、駅前のauショップに出かけて、故障修理の終わったガラケーを受け取る。
 音声通話の際、こちらの声が相手にほとんど伝わっていないようなので修理に持ち込んでいました。マイクの故障だったとかで、当該部品を交換。
 当初は17000円ぐらいかかると言われたのですが、故障した後でも入れる保険があるとかで、私のガラケーはそれが可能な機種だったらしい(使って6年ぐらい)。
 で、それに加入させてもらって改めて修理に出すかたちにしたことによって、どうやらタダで修理できたらしい。不思議な制度です(ありがたかったけれど)。
 月額料金400円の保険は、今後、いつでもやめることができるようですが、どうしたものやら。まだ今の機種を長く使いたいのでそのままにしとくかなぁ。

 夕食後の演芸タイムは広沢虎造「石松三十石船」。
 浪曲です。子どもの頃、NHKラジオで月に1回だったか「浪曲の時間」があり、たまに聴いてました。三味線の音がヒラヒラと舞うように響くのが気持ち良かったのですが、語りと唸りでストーリーが進行する形式がまだるっこしく、どちらかといえば苦手でした。
 でも、今日聴いて、そのカッコ良さにひっくり返るほどしびれました。さすが一世を風靡しただけのことはある。
 「江戸っ子だってねぇ」
 「神田の生まれョ」
 「飲みねえ、飲みねえ。寿司、食いねえ」
 これの繰り返しが効いてて、可笑しいこと。船の上での他愛ないやりとりをここまで面白く練り上げるとは。恐れ入りました。

 三十石船は大阪から京都へ上る船。そこで食べた寿司は、石松が大阪で買った押し寿司。
 ご飯を押すことで、旨みがぐんと増す、押し寿司。これもいいですねえ。


女音曲師

2015-06-22 21:19:19 | 演芸

 昨夜は立花家橘之助さんに惚れましたが、今日、続きを聴いた歌六師匠の音源では、これまた女流の三味線にうっとり。
 宝集家金之助(本名:笹川たみ)の「櫓太鼓」。櫓太鼓の激しい音を三味線で再現――というか、モチーフとした楽曲に仕立てている。昔の芸人さんの技能はただならぬものがありますねぇ。
 かつて、明治の若者たちは娘義太夫に熱をあげ、その興奮ぶりは今のアイドルに対するそれをはるかに凌駕したとか。うなずける話です。

 他には、初代・桂春団治「なさぬ仲」、3代目・蝶火樓馬楽「長屋の花見」、初代・桂枝雀「芋の地獄」など。どれも短く、芸風の見本ぐらいのものです。

 それにしても、明治の高座での語り口を聴いていると、今の古典落語と、まったくといっていいほど変わりません。たぶん、江戸末期もこんなようなものだったのでしょう。
 ということは、落語は江戸の文化をそのまま残してくれているんですねえ。150年以上前の遺産が今も生きている。素晴らしい(と褒め讃えるのと同時に、現代の落語とは何かを考える必要もあるでしょうね)。


電撃殺虫器

2015-06-21 21:19:57 | 動物

 ミミズ御殿から湧き出してくるコバエを退治するのに、いちばん有効なのは電撃殺虫器だというのが、今のところの結論。とにかくよく獲れます。
 明るい日中は効果がないのが問題ですが、今日のように曇りや雨の時は、昼間でも効き目十分。

 手持ちの殺虫器はこんなの。虫集めの蛍光灯の消費電力は4Wとごく少ない。殺虫用の電撃のためにはどれくらい電力を使うのでしょう? さほどではないはず。ともあれ、ソーラーパネルで作った電気でまかなっています。

 で、退治したコバエは、死骸を集めてミミズの餌に。うまく循環しています。
 しかし、いつまで湧き続けるつもりだろう。自治体の情報などを見ると、9月初旬ぐらいまでか? 秋が待ち遠しい。そして、来年は湧かない手段を講じるつもり。

 夕食後の演芸タイム。
 今日は図書館の視聴覚ライブラリーから、都家歌六(うたろく)師匠が蒐集したSPレコードの音源を借りてきて、明治の名人たちの声を聴きました。初代・三遊亭円遊(ステテコの円遊)「菅原息子」、快楽亭ブラック「蕎麦屋の笑」、3代目・桂文団治「倹約の極意」など。
 いずれも3~4分の口演で、芸を堪能するというところまではいきません。明治の寄席芸人のショーケースといったところ。円遊さんのテンションの高さ、リズム感の良さなど、人気の要因を推察する糧にはなりました。
 いちばん感心したのは立花家橘之助という女流義太夫師の「文句入り都々逸」。三味線といい、唄といい、大変なもの。解説によれば数え年8つで真打の看板を上げたとあります。小さな娘さんがうなる義太夫節、見てみたかった、聴いてみたかった。