ファイナンシャルタイムズ(FT)によると、中国の国家食品薬品監督管理局(これは正式名称)http://www.sfda.gov.cn/eng/の食品安全局(これはいい加減に訳したもの)のトップSun Xisnde氏が「中国の食材の安全性に関する問題は病気を起す可能性と社会的安全性を脅かす可能性がある」と警告を発していると報じた。もっとも当局のホームページをさっと見た限りではその様な発表はなかったので、正式見解か局長の個人的見解かは不明だ。
「特に田舎では食材の安全状況は楽観できない。隠れた脅威は次第に大きくなり、食材の中の有害物質による病気が徐々に起きてくる」「食の安全に関わる事故や出来事は食品業界の健全な発展に影響を与えるだけでなく、地方経済と社会的安定にも影響を与える」とSun氏は言う。
彼のコメントは北京が食の安全性に問題があることを認めた稀な発言である。
「中国の食材の安全性の問題は食品の輸出に関してしばしば障害になり、国家の信頼とイメージを傷つけてきた。」「中国政府は輸出品に関するレピュテーションを回復するという非常に大きい仕事に面している」と彼は続けた。
繰り返しになるがこの発言が監督局の公式発表かどうかは分からない。しかし部門の責任者が中国の食材の問題を認めたことはかなり大きな影響が出るだろう。
中国で作られた食品が総て問題だとは言わない。日本や米国のきちんとした会社が中国での食品製造工程を厳密に管理している場合は問題は少ないだろう。今まで以上に食材の氏素性が大事になる訳だ。品質管理等にコストをかける様になると中国からの輸入食品価格があがることも考えられる。日本の農業や食品会社には有利な話かもしれない。
そういえばこの頃ワイフがやたらと高くて変わった名前の豆腐を買ってくるようになった。風に吹かれて豆腐屋ジョニーという名前だ。作っているところは京都の男前豆腐というところ。大豆は北海道産、にがりは沖縄の海水から作っているという。
食べてみるととろりとして、クリーミーで美味だ。
中国の食材に対する不安を追い風に、原材料にこだわった日本の高級食品が売れるだろう。風に吹かれて・・・とは良い名前を付けたものである。