ゴールデンウイークの後半5月4日、5日に会社の山仲間と尾瀬の至仏山((2228m)登山に出かけた。7時08分に東京駅を出たとき305号が、ポイント切り替えのトラブルから下車予定の上毛高原で停車することができず、次の越後湯沢まで行き、上り列車で戻ってくるという30分程のタイムロスはあったものの、11時過ぎには鳩待峠までレンタカーで入ることができた。
11時20分鳩待峠から至仏山に向けて登山開始。私以外7名は何もつけずにスタート。私は至仏山からのスキー滑降を楽しみにスキーにシールを着けて登りはじめた。この時期の至仏山を登るだけならアイゼンもスノーシューも不要だ。登山靴だけで歩くのが正解だろう。天気は良好ながらやや高曇り気味だ。
至仏山へのルートは悪沢岳、小至仏山の東側を巻いて行く。概ね緩い登りである。小至仏のコルを過ぎると至仏山の頂上は近い。頂上へのルートも東側を巻きながら登っている。
午後2時20分至仏山頂上到着。鳩待峠から3時間で登った。
頂上から私はスキーで滑り始めた。スキーはフリーベンチャーというショートスキーだ。滑走ルートは徒歩で下山する会のメンバーに合わせて夏道沿いとする。至仏山から山の鼻に滑るルートとしては頂上から左に滑るムジナ沢ルートが有名だ。私も数年前この沢を滑ったことがある。ただし上部で小さな岩場が出てきてスキーを担いだ経験がある。今回は頂上から山の鼻に向かう稜線を滑ったが、途中で雪が消えるところがあった。一番良いルートは頂上から右の斜面を滑るルートだろう。
さて頂上から標高差300mほどを一気に滑ったところで相棒のS君にスキーを貸してあげた。彼は山スキーの板は持っていないが、初めての山スキーを楽しむため遠路スキー靴を担いできたのである。フリーベンチャーのビンディングはフリーサイズなので、大きさの違う靴にも合うのでこんな時は便利だ。
スキーを脱いだ私はくるぶしまでもぐる雪道を辿って尾瀬ヶ原に下山。尾瀬ヶ原到着は4時。頂上から1時間半で下山できたから夏の標準タイムよりは30分早いことになる。
目の前に見える山は燧ケ岳だ。大気が湿気を帯びていて山が霞んで見えるのが残念だ。
10分程尾瀬ヶ原の端を歩いてこの日の宿・尾瀬ロッジに到着。尾瀬ロッジは4月の下旬からGWの最終日まで営業しその後5月20日頃まで休業するということだ。5月10日過ぎから暫く至仏山登山は植生保護の観点から禁止になるということだ。GWに間隙をついて気持ちの良い登山ができた幸運には感謝せざるを得ない。
あけて5月5日この日は快晴。6時に朝食をお腹一杯食べ、7時から2時間ほど尾瀬ヶ原散策に出かけた。
夏山シーズンには入ることができない猫又川の上流を目指して歩いていくと、至仏山から流れ出るムジナ沢下流で大きな雪崩の痕跡をみた。
樅など針葉樹がなぎ倒されているので雪崩の仕業だと思うのだが、デブリ(雪崩の雪の堆積物)がはっきり見れないのでどのようなことが起きたのか断定はできないだろう。しかし雪崩は怖い。山スキーの滑走ルートとなるムジナ沢だが、雪の状態には注意を払う必要がある。
ムジナ沢出会いの先の水辺に水芭蕉が小さな花を咲かせていた。
9時過ぎに尾瀬ロッジを出て約1時間で鳩待峠に到着。途中前日登った至仏山のなだらかな稜線を堪能する。
私事ながら至仏山は非常に思い出の深い山だ。学生時代に平ケ岳に沢登りをした後下山時にこの山を登ったことがある。また娘達が小さい時家族で登ったのもこの山。中年になって山スキーを再開した時に昔の山仲間と登ったのもこの山だ。至仏山には色々な思い出がある。今日もまた新たな思い出を加えるだろう。
上毛高原に戻る途中、「吹割の滝」を見物した。東洋のナイヤガラというキャッチフレーズを掲げている。それはいささか大袈裟としても一見の価値はある名勝だ。
ただ吹割の滝に立ち入り禁止の白線を大きく引いているのは景観上はなはだ好ましくない。美意識の欠落ここに極まるというところだ。
老神(おいがみ)温泉の「湯元花亭」という日帰り温泉で汗を流した。この温泉は以前偶然立ち寄ったことがあるが、中々良いところである。入館料が500円(2時間)というのも安いし、施設が新しいので清潔感が漂っているところも良い。お湯は源泉かけ流しではないが、源泉を循環させ加水はしていないという。良質の温泉である。余り宣伝すると訪問者が増えて次回利用する時困るかもしれないと思ったが気に入ったので敢えて推薦した次第だ。
このようにして雪山登山、山スキー、水芭蕉、滝見物そして温泉三昧というおじさん達のテンコ盛りのGWは無事終わったのである。