金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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結婚する人が増えた。震災の後の一つの希望の兆し。

2011年06月07日 | ニュース

FTは大震災の後、結婚する人が増えていると報じている。最初に登場するのは、5月に婚姻届を提出した夏木マリさんの話だ。4年間「事実婚」を続けていた夏木さんは、震災の後「誰かを愛すること、夫婦であること、家族を持つことの意味を再考し、正式に結婚を決めた」と述べている。

公的な統計はないが、結婚相談所や結婚式場のレポートによると、結婚する人は増えている。日本最大の結婚相談所オーネット(楽天が運営)によると、サイトを通じてデートをして結婚に至る人は震災後20%増え、問い合わせは30%増えている。

また高島屋は4月に婚約指輪の売れ行きが昨年比43%も増えたと報じている。

中央大学の山田教授は「大災害が起きた時、一人でいると不安に感じるので結婚が増えるのは自然なこと」と述べているとFTは報じる。

このニュースは結婚率の低下を懸念する政治家にとってはsilver lining(希望の兆し)だ(FT)。

余談になるけれどsilver liningは直訳すると「銀の裏打ち」で、暗い雲の中の明るいスポットを指す。Every cloud has a silver liningというと「どんな悪いことの反面には良いこともある」という意味だ。逆にEvery siler lining has a cloudというと「どんな良い時でも悪いことは起きる」という意味。

なおFTによると、結婚が増えているのは大震災の影響を受けた地域の現象で、関西など西日本では結婚は増えていないということだ。

またもう一つ余談をすると、大連立の話が俎上に上がりながら、中々煮詰まらない政治の世界は、本当は震災の痛みを感じていないのだろう。震災の痛みを感じる人の結婚が増える中、いつまでもいがみ合っているから。いつになったら、政治の暗雲の中にsilver liningを見ることができるのだろうか?

コメント
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