昨日発表された米国の地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、米国経済は減速しているものの、二番底の懸念はないということだった。
以下FTの記事のポイント
・景気が減速しているのは、ニューヨーク、フィラデルフィア、アトランタ、シカゴで、景気が加速しているのはダラスだけ。残りの7つの地区は堅実なペースで成長を続けている。
・日本の震災(原文では「津波」)により、サプライチェーンの混乱が広がっていることが確認された。自動車ディーラーの在庫が減少した波及効果として、中古車が品薄となり、価格が上昇している。しかし供給サイドが正常化すると、経済成長の反発が期待される。
・労働市場は徐々に改善を続けている。ただし売り手市場のため、賃金上昇圧力は弱い。
・またローンに対する需要は堅調から強含みで推移、クレジット・クオリティの改善が広く見られる。
・不動産市場と新規建設は引き続き弱いが、賃貸住宅の需要は増加。これはフォークロージャーで自宅を手放さざるを得ない人が増えているという印象を裏打ちしている。
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米国景気がずるずると後退する懸念は少ないが、明るい材料も少なくしばらく辛抱という感じだ。