金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

【イディオムシリーズ】Buy time

2011年06月03日 | 英語

Buy timeは日本語でいうと「時間を稼ぐ」という意味だ。直訳の「時間を買う」というと、お金を払ってスピーディにものごとを処理するという意味になりそうだ。

ロイターに次の一文が出ていた。

The maneuver appeared to buy Kan time to prepare an extra budget to pay for rebuilding ・・

「その策略で菅(首相)は、復興のための追加予算案を準備する時間を稼いだと見えた」

その策略とは昨日(6月2日)の内閣不信任案決議投票の前の民主党代議士会で「震災復興と原発事故の収束に目処が立ったら、若い世代に責任を譲る」と決意を述べたことと、それに先立つ鳩山前首相との約束を指す。ところがこの日の夜菅首相が、原子炉の冷却停止が行なわれるまで辞めないと言ったから話はまた紛糾。

鳩山前首相は菅首相をウソツキ呼ばわりしている。辞任を表明して直ぐ撤回した鳩山さんがペテン師呼ばわりするのもどうかと思うが、日本の政治家も落ちるところまで落ちた・・・ということだろうか?

時間稼ぎをして、本当の解決が得られるのであれば、時間稼ぎをしても良いが、多くの場合は問題の先送りに終わる。特に出処進退の場合はそうではないだろうか?

長岡藩家老の河井継之助に「進む時は人に任せ、退く時は自ら決せよ」という言葉がある。トップは回りの人に「そろそろ辞めたいなぁ」と言っても、周りの人は「いえ、お辞めになるのは早すぎます」と本心ならずとも慰留するのが世の常だ。だからトップは、引き際を自分で決めないといけないという教えだ。

だが回りが「辞めろ、辞めろ」といっても辞めないのが今の日本の政治の世界。河井継之助がこれを見ると何と言うだろうか?

コメント (1)
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