8月3日の夜はインターネットで予約していた「会津高原ホテル」に泊まった。1泊2食付で1万円弱と手頃な値段だ。ただし夕食はバイキングである。ホテルには小さなお子さん連れの家族が多い。お子さん達にはバイキングは魅力だ。
写真は出かける前に撮ったものだ。遠景でみるとお化粧の細かいアラがかすんで、スイス風のきれいなホテルに見える。会津高原の標高は1千mを僅かに切る位で下界よりは6度程涼しい。散歩をしたり軽い運動をしながら滞在するには良いホテルだと思う。
ホテルからは「塔のへつり」と「大内宿」を見ながら会津若松を目指すことにする。「塔のへつり」はホテルから車で50分程会津若松に向かったところ、国道118号から少し阿賀川に下ったところにある。住所は南会津郡下郷町白岩字小牧。「塔のへつり」とは阿賀野川が川岸の凝灰岩を侵食して作った奇観だ。南会津を代表する景勝だ。
「へつり」とは「急ながけ」などを現す方言だという説明がインターネットなどには出ている。我々沢登りを愛する山屋達は急峻な谷の側壁を横断することを「へつる」と言ってきたが、その語源はここにありそうだ。「へつる」という言葉はトラバースtraverse(横断する)とほぼ同義だと思うが、日本の渓谷を歩く場合はやはり「へつる」「という言葉が合う。
さて「塔のへつり」だが、岸壁に刻まれた遊歩道は土砂崩れのため、ほとんど歩くことができなくなっていた。しかし頭上にそびえる奇岩は昔ながらのたたずまい威容を示しているのだろう。雨のため早々に私達は塔のへつりを引き上げたが、天気が良ければゆっくりと周りの景色を堪能することができる。