今米国金融界で一番の関心事は、政府がいつどのような形でファニーメイとフレディマックを救済するか?ということだろう。先月財務相は両者の救済についてクレジットラインを提供し、債券と株式に投資する権限を得たが詳しいスキームは未定だ。もっとも多くのアナリスト達は政府が現在の優先株より優先順位の高い優先株を引き受ける形で資金を注入すると見ている。
こうなると問題は現存する優先株と普通株式の価値だ。
フィナンシャル・タイムズによると、現在の優先株式360億ドルは米国の地銀や保険会社が大部分を保有している。ムーディズは優先株式の格付を金曜日にA格からBaa3に格下した。また優先株式の市場価値は6月30日以来半分に低下しているが、償却を実施している金融機関はほとんどない。
ファニーメイとフレディマック救済のために、政府がシニアな優先株式を引き受けると現在の優先株式の配当は減額されるとアナリスト達は見ている。米国の地銀には苦しい日が続きそうだ。