Red tapeとは「赤いテープ」のことで、過剰な形式主義を揶揄した言葉である。英国で書類の束を赤い布製のテープで束ねて保管していたことから、Red tapeが過剰な文書主義・形式主義を指すようになった。
エコノミスト誌が英国政府による「空売り規制」を批判する記事の中で次のように書いていた。
Unlike going long, actively betting against a share price involves red tape and runs the risk of unlimited losses.
株式の買い持ちと違い、株価の下落を予想して積極的に投機する(空売りをする)ことは、当局が求める過剰な手続に巻き込まれ、又際限のないリスクを担う可能性がある。
Run the risk of~ は「~というリスクを負う恐れがある」だ。何故空売りをすることが際限のないリスクを負うのか?というと、空売りした株は買い戻さないといけないが、株価は理屈の上では際限なく上昇する可能性があるからリスクも際限がないということだ。
Red tapeに話を戻すと、英語で官僚主義を表すBureaucraticの行き過ぎたものと言うことができる。中国語では煩瑣的規章というが、これは我々が読んでも意味が良く分かる。本来は役所に使う言葉であるが、古くて硬直化した大企業を揶揄した「大企業病」という言葉がるが、これもRed tapeと表現して良いだろう。