金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

黒目川上流をめぐる

2013年03月24日 | サイクリング

3月22日晴、午後に黒目川の上流を自転車で走ってみた。「川を遡る」というのは幾つになってもワクワクするものだ。小学校の頃は裏山の小さな谷川を遡り、サワガニを取った記憶がある。高校生の頃はワラジを履いて比良山西面のナメ滝をせっせと登っていた。大人になると遡行のスケールも大きくなり利根川源流を遡って大水上山へ登ったこともある。

だがやがてザイルやハーケンを使う沢登りにも別れを告げる日が来た。そして自転車に乗って自宅周辺の川を遡っている。それも又悪いものではない。

黒目川は小平霊園の中の「さいかち窪」という窪地に発し、荒川へ流れる全長17kmほどの小さな川だ。前回下流部分(落合川との合流点以下)は自転車で走ったので、今回は上流部分を走ってみた。

まず自宅を出て落合川にそって下る。落合川の上流には「南沢湧水群」という湧水がある。これは東京で唯一「平成の百名水」に選ばれたということだ。

Spring

Carp

落合川には大きな鯉が泳いでいる。浅い川をきれいな水が流れていて気持ちのよいところだ。

写真を撮りながらゆっくり走って30分で落合川・黒目川合流点到着。

Ochiaideai

ここから黒目川にそって走る。右岸左岸とも走行できるが狭くて歩行者も多い(自転車専用道路でないので当たり前)のでゆっくり走る。

Cherry

桜が満開だ。時間があれば黒目川は歩いて巡った方が良いだろう。というのは最上流部は自転車が入れない細い道だからだ。

所沢街道の手前にモニュメントのようなオブジェがあった。

Obje

やがて川はすっかり源流の様子を示す。

Gennryuu_2

柳窪の大きな団地が近くなると、黒目川は「しんやま親水広場」の中に取り込まれていた。水のない川底を子供たちが走り回っていた。

Child

この先新青梅街道までの間、水はほとんど流れていない。

下の写真が新青梅街道北側(サイゼリアの近く)の黒目川の源流の出発点だ。

Cherry3

新青梅街道を横断して小平霊園に入り、右手の雑木林に進むと窪地があった。雨の後は水が溜まるらしい。

In

その水が新青梅街道の下をくぐり黒目川となっていく。

水のない黒目川では小さな子供たちが走り回り、下流ではオジサン達が釣り糸を垂れていた。オバサン達は満開の桜を楽しんでいた。川は人々の暮らしを豊かにする・・・・

Map

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キプロスで揺れた1週間、でもなぜ日本が一番?

2013年03月23日 | 金融

キプロスの銀行預金課税問題で揺れた一週間が終わった。金曜日(3月22日)、ユーロ圏によるキプロスの銀行の救済策の決定は週末に持ち越されたものの、世界の株価は概ね上昇した。

米国のS&P500は昨日0.7%上昇し、史上最高値まで9ポイント弱となった。1週間を通しては0.3%のダウン。

FTSE Eurofirstは昨日は0.1%上昇、1周間では1.1%ダウン。

日本株は昨日2.4%の大幅下落で、1周間では1.8%の下落。これは昨年11月以降で最大の下落だった。FTSE 全世界株式が1週間で1.1%の下落なのに、どうして日本株はそれを上回る大幅下落になったのだろうか?

一つには昨日の大幅下落は日銀新総裁の黒田氏が、デフレ脱却を繰り返すばかりで、具体策を打ち出さなかったので、投資家が失望したという見方がある。「うわさで買って事実で売る」という相場の格言からすれば、黒田氏の総裁就任まではもう折込済だったということだ。

デフレ脱却、経済成長にむけて具体策が出てこないと日本株の頭は重たいということなのだろう。

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どこまで悪化する中国の大気汚染

2013年03月22日 | ニュース

時々新聞を賑わす中国の大気汚染問題。中国だけで完結すれば、放っておいても良いが、風下の日本も影響を受けるとなると人ごとではない。

新華社通信によると、東京都の猪瀬知事が中国にPM2.5対策に技術支援を申し出たそうだが、中国側からは何の返事もない、ということである。中国は政権交代で忙しくそれどころでないのかもしれない。

中国の大気汚染問題については、かなり前から中国環境保護局などが問題としていた。

私も2007年夏に「戦死よりも多い中国人の公害死」というブログhttp://blog.goo.ne.jp/sawanoshijin/d/20070703で毎年75万人の中国人が公害で死亡しているという話を紹介したことがある。これは中国環境保護局と世界銀行の共同研究によるものだから、デタラメな数字ではないはずだ。中国政府の中にも環境問題に警鐘を鳴らす人はいるが、公害対策が進まないのは、内部抗争によるところが大きい。

ニューヨーク・タイムズNTは「幾つかの部署が公害対策の規制を強めても、国営企業特に中国石油(チャイナオイル)や電力会社が健康よりも利益を優先して抜け道を使うので、尻抜けになっている」と報じていた。

2月にドイツ銀行が発表した資料によると、中国の乗用車の数は現在の90百万台から2030年までには400百万台に増加すると予想され、大気汚染はますます激しくなるというから恐ろしい。

NYによると中国政府はPM2.5の原因の22%は自動車の排ガスで40%は北京市内・郊外の工場が燃やす石炭によると発表している。

中国の自動車メーカーも対策を立てていない訳ではない。自動車メーカーは排ガス削減技術をサポートしているが、問題は使われる燃料の質だ。たとえば中国の精製会社は長年にわたって軽油の改善を怠ってきたため、中国の軽油に含まれる硫黄分は米国のそれの23倍だという。

人口の桁が違う中国では年間に地方都市一つ分位の公害による死者がでても政府は有効な対策を打てないのである。恐ろしい話ではないか。

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ピュー、日米国民感情の改善を記事に

2013年03月21日 | 国際・政治

日本ではTPP参加に関する議論が高まっている。一方最大の貿易相手国である米国では相変わらずTPPに関する関心は一般的にはあまり高くない。たとえばニューヨーク・タイムズの検索欄に、TPPまたはTrans-Pacific Partnershipと入力して検索しても、米国内のニュースを見ることは殆どない。もっとも試してはいないが、自動車産業の拠点に近い中部をベースとするシカゴ・トリビューンならもう少し関係記事がでているかもしれないが。

しかしニュースがない訳ではない。FTを検索すると次のような記事がでていた。・・・今米国はTPPと並んでEUとの間で大西洋自由貿易協定を締結しようと頑張っている。米国通商代表部のマランティス代表代行はカンサス州選出の共和党議員の質問に対して「我々は輸出で成功している米国の農業の利益を守るため、日本や欧州の農産物輸出を抑制するような提案に対して反撃する」と述べていた。

米国の通商代表部というと本日の日経新聞朝刊「私の履歴書」で元代表のカーラ・ヒルズ女史が日本記者クラブで自由貿易の大切さを力説したと書いていた。「履歴書」によると1989年10月の話だ。この年は三菱地所がロックフェラセンターを買収するなど、日本の経済活動のプレゼンスが高まり、米国で反発が高まっていた時期だ。

3月20日付のピューリサーチのレポートWhat Japanese and American Think about Each Otherによると、1989年には63%のアメリカ人が日本は不公平な貿易慣行を行なっていないと考えておらず、半数を超える人が日本からの輸入品の関税を引き上げるべきだと考えていた。また1995年にクリントン大統領が日本からの高級車輸入に関して課税を強化する決定を行ったことについて61%の国民が賛成していた。

しかしピューリサーチは、このような米国民の日本に対する感情は今では劇的に変化していると述べる。2010年の調査では、6割のアメリカ人が日本との貿易を増やすべきだと考えている(ちなみにEUと貿易拡大には58%、中国との貿易拡大は45%が希望)。

ではどうして日本に対する感情が好転したのか?ピューリサーチは「恐らく一つの理由は中国が日本に取って代わって米国の貿易上の競争相手となったからだろう。1990年に日本は米国の貿易赤字の40.7%を担っていたが、2012年には10.5%に低下して中国が43.3%になっている」と述べている。

またピューは読売新聞の世論調査を引用して「1993年には日本人の37%だけが日米関係は良好と考えていたが、2002年には75%近い日本人が好印象を持っていた」と述べている。

自由貿易協定を含めて外交交渉は国内の反対勢力をいかに納得させるかというところが大きい。TPP参加交渉が具体化していくと、日本のコメや自動車業界の閉鎖性(とアメリカは主張)などがテーブルに上がり、刺々しくなる局面が予想される。しかし基本的に相手に対する印象が改善していることは、話のまとまる可能性を力強く示唆していると私は考えている。

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西武秩父線、廃線のうわさ・・・

2013年03月20日 | ニュース

西武鉄道を傘下に持つ西武ホールディングス(HD)の大株主サーベラスが赤字の西武秩父線や山口線などの廃止をリストラ策として提案している(ヤフーニュースによる)。

西武秩父線は元はというと秩父市から軽井沢まで鉄道を引こう、ということで作られた線という話を読んだことがある。もっとも秩父の北西の山、例えば両神山などに登って軽井沢方面を望むと、見晴かす山又山でトテツモナイ話だ、ということは直ぐ分かるが。

秩父は山深く日本の狼が最後まで生息した(今でも生きているという人もいるそうだが)ところと言われる。秩父でもさらに山深い三峰神社の狛犬をよく見ると、犬ならぬ狼である。秩父を守るのは狼なのだ。その狼に噛み付こうというのが、地獄の番犬サーベラスCerberusという訳。

生活のかかる秩父の人たちから見ると「甘い」とお叱りを受けるかもしれないが、登山愛好者としても廃線反対!と言いたいものである。

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